ここでは近況報告や、環境応用植物学研究室でのイベント、学会発表などの情報を掲載しています。
皆さま、今年もどうぞよろしくお願い致します。
受験生の皆さんは、いよいよセンター入試、一般入試が始まりますね。何があっても焦らず普段通りのペースで勉強をやり続けることが1番だと思います。それが大きな自信に繋がり、自信がいい結果に繋がる、とその頃はわからなかったけれど、今でははっきりと皆さんに言うことができます。地方出身の私の失敗談としては、親が心配してこのときばかりはといい宿を予約してくれたのはよかったのですが、旅館の食事が豪華過ぎて友達と食べ過ぎてお腹が痛くなってしまったことや、泊めてくれた親戚の子どもたちが歓迎してくれてエキサイトし過ぎて疲れてしまったことなどありました。それでも、お腹が痛くなったやばいと思いながらも、呑気な私は取り敢えず赤本ぎりぎりまで見とこうと思ったことで、少しですが落ち着きを取り戻すことができたような気がします。実際入試にも関連した問題が出て、しまった、もう少し見とけばよかったと思った覚えがあります。
それから、気持ちを切り換えることも大切と思います。私は第1志望の受験で始めの頃の時間の試験が全くできず泣きそうになったことがありますが、ここで切り替えねば終わりだ、といつもと違って気持ちを奮い立たせ、奇跡的にほとんどその課目の成績だけで合格することができた覚えがあります。実は家に帰って落ちたと思って寝込んでいたのですが、合格とわかってびっくりしました。後で皆に聞いたら、その課目は全くできなかったと言っている人も結構いました。そんなこともありますから、最後まであきらめず、土壇場の底力で気持ちを切り換えてやり抜くべし、と思います。頑張れ受験生! 健闘を祈ります!(2019.1.17 藤原)
皆さま、そしていつの間にかあっと言う間に2年目に突入していました。
梅雨に入りましたが、皆さんお元気ですか。雨模様の日が続きますが、アジサイが美しい花を咲かせています。私の方は都筑先生の授業の引き継ぎも本格的になり、少し忙しくなってきました。明日は4年生K君の教育実習の参観があります。ちょっとどきどき、楽しみです。自分が教育実習に行った頃のこと、卒研生だった頃のこと、訳も分からず自信もなく、でも夢中だった熱い日々を思い出します。初心忘るべからずですね。
(熱いと言えば、今「宮本から君へ」の宮本君のインパクトがすごいです。彼のように不甲斐ない自分にくじけそうになっても彼に負けないくらいの熱量で頑張りたい、と秘かに思っています。皆に彼くらい頑張りたいと言ったら、頑張るって言ってるだけでしょ、宮本君のはそんな口先だけのものとは全然違う、心底泣く程頑張ってる、と言われてしまいました。ほんとですね。そんな心意気を秘めて頑張りたいと、密かに思っています。)
さてさて、ちょっと熱い話になってしまいましたが、高校生の皆さんはどんな毎日を送っていますか? 何をやりたいか迷っている人、どの大学に行こうか迷っている人、もしよろしければ、一度東薬に遊びにきて下さい。大学名からは堅いイメージかもしれませんが、本当に「東京にこんな美しい大学があるって知ってました?」っていうくらい美しい大学です。オープンキャンパスは8月4日(土)、5日(日)、19(日)です。もしお会いできたら、ぜひ声をかけて下さいね。楽しみにしています。
(2018.6.14、一部更新7.30、藤原)
皆さま、あっと言う間に1月も下旬に差し掛かりましたが、今年もどうぞよろしくお願い致します。大学では、今日から定期試験、来週は卒論要旨提出、と1年で最も重要な総まとめの時期に入りました。私はまだ1年生の教授のため、初めてのまとめ役でまだちょっぴりどきどきいつも締切に追われています。初めてのことなので早め早めに頑張らなきゃですね。学生の皆さんもフォローよろしくお願いします。
受験生の皆さんは、センター入試も終わり、後半戦が始まりましたね。何があっても焦らず普段通りのペースで勉強をやり続けることが1番だと思います。それが大きな自信に繋がり、自信がいい結果に繋がる、とその頃はわからなかったけれど、今でははっきりと皆さんに言うことができます。地方出身の私の失敗談としては、親が心配してこのときばかりはといい宿を予約してくれたのはよかったのですが、旅館の食事が豪華過ぎて友達と食べ過ぎてお腹が痛くなってしまったことや、泊めてくれた親戚の子どもたちが歓迎してくれてエキサイトし過ぎて疲れてしまったことなどありました。それでも、お腹が痛くなったやばいと思いながらも、呑気な私は取り敢えず赤本ぎりぎりまで見とこうと思ったことで、少しですが落ち着きを取り戻すことができたような気がします。実際入試にも関連した問題が出て、しまった、もう少し見とけばよかったと思った覚えがあります。
それから、気持ちを切り換えることも大切と思います。私は第1志望の受験で始めの頃の時間の試験が全くできず泣きそうになったことがありますが、ここで切り替えねば終わりだ、といつもと違って気持ちを奮い立たせ、奇跡的にほとんどその課目の成績だけで合格することができた覚えがあります。実は家に帰って落ちたと思って寝込んでいたのですが、合格とわかってびっくりしました。後で皆に聞いたら、その課目は全くできなかったと言っている人も結構いました。そんなこともありますから、最後まであきらめず、土壇場の底力で気持ちを切り換えてやり抜くべし、と思います。頑張れ受験生! 健闘を祈ります!(2018.1.19 藤原)
皆さま、都筑先生の後を引継ぐことになりました藤原です。
インタビューはこちらから
3月31日になりました。皆さま、長い間たいへんお世話になりました。私事ですが、本日をもちまして弊学を離れることになりました。23年間、走り続けてきましたので、このあたりで、一段つけるのがちょうどいいのかもしれません。先日、最終講義を行いましたが、卒業生をはじめとして大勢の方々が集まって下さいました。実のところ、日本植物生理学会が重なってしまったり、ご都合で来られないと言ってくださった方々もいらっしゃいました。外国に行っている卒業生も来てくださり、多くの方々に感激いたしました。教鞭をとるものとして、「よかったなあ」と思うところです。これからは、次の夢を目指して、それが可能な場を見つけながら、また歩き出す所存です。
これまで温かく見守ってくださいました皆様方に心より御礼申し上げます。本研究室は、小生抜きで、また新たな第1歩を歩み始めますので、よろしくお願い申し上げます。研究室、生命科学部にこれまで同様、ご支援賜りますようお願い申し上げます。皆様方の益々のご活躍、ご健康、そして幸せを心よりお祈り申し上げます。
(本日で、MessageとIdea Incubationを終了し、あとは、このページの消去を研究室のメンバーに託しておきたいと思います。ありがとうございました。) (2017.03.31 都筑)
大学は、期末試験が終わり、採点、入学試験、さらに来年度の準備とてんてこ舞いの状態です。学部生、大学院生で、2倍の忙しさとも言えそうです。それも、さまざまなことに対して、さまざまな要求がさまざまなところから入ってきます。たとえば、大学で学生はしっかり学んでいるのだろうか。「大学では遊んでばかりだった」と社会の方々が言うと、文科省など、教育を管理している機関からは、「しっかり教育しなさい」という指示が大学等に送られてきます。今、学生は出席がカードで管理され、講義回数も1単位15回(60分として)を要求され、講義もアクティヴラーニングを勧められています。一方、当の学生はというと、物の豊かな社会で育ち、自然との接触より親や親せきの大人と接触して育ちます。子供どうしのみの機会より親の目があることがふつうで、自然とのふれあいの場も親の見えるところで行われて成長しています。学校に入ると、親や大人の目が少なくなるため、子供どうしだけではつきあいのバランスが保たれず、時にいじめ等が発生します。大学に入ってくる学生も千差万別です。学力だけは一応見ていますが、元気な学生、シャイな学生、さまざまで、入学時には審査していません。学生が均一であることは、教育しやすさという点では有益です。しかし、社会に出た時、多様な友人たちとの付き合いは、重要な経験になります。
もともと大学は「学びたい」という気持ちの学生の集まることで成立したと思います。今、社会のステータスのために、「大学卒」の肩書のために、子供が大学に入ることを望みます。「学び」から、「資格」の雰囲気が強まっていると感じているのは私だけでしょうか。 いろいろ考え、感じながら、年度のまとめと次年度の準備を進めているところです。小生個人は、また別の形で次の人生にも目を置きながら、土日には実験のことも含めて、微細藻類の実用的利用法開発に挑戦し続けています。 (2017.2.5 都筑)
時間の速さに不満を言いながら、もう後期の授業が終了してしまいました。これから期末試験。学生みんなこの土日は試験勉強というところだと思います。「勉強したくない」という気持ちは、小生も同じこと、「仕事したくない」と思いながら、期限ぎりぎりになって何とか形にするということが多いのは事実。常に反省しています。ついついやりたいことから始めてしまうのは、みんな同じだと思います。その点は、学生だけでなく、受験生も。その気持ちを乗り越えて頑張ることができたら、〝成長”と思います。ここに精神的な強さがあり、へこたれない自分のコントロール力があるのだと思います。〝試練″を一つ一つ越えることで〝成長″していくのが、人生。
最近は便利なものが増え、さらにそれを状況に合わせて作動してくれるソフトもできています。ありがたいことだけれど、別の視点で恐怖を感じています。人間はロボットを発明し、その便利さに身を任せた人間が〝ロボット″に近づいていく。否、人間の作るロボットと、ロボット化した人間とどっちがロボットらしいか、比較できるようになるかもしれません。私たち人間は、現在とその後起こることに目を置いて、考え、工夫する努力を、意識して忘れないようにする必要が出てきたと思っています。車も、「危険があれば、自動的に止まってくれる」と思って運転するようになったら、私たちの運転能力は低下していくでしょう。人間である私自身も、ロボットに「負けない」ように意識していかねばと思っています。 (2017.1.22
都筑)
あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。
ことしの東京は、穏やかな天気で正月を迎えることができました。一方、社会は〝エゴノミクス”という言葉が登場したり、国際政治の不安要素が論じられたりして、今年の世界は注意している必要があるかもしれません。「正月は楽しく明るく」というのも大切かなと思います。「そんなこと言ってられない」というのが受験生と思います。
受験生の皆さん!
受験は試練ですが、学びのチャンスでもあります。これから入学試験を受ける人、気を引き締めて、しかし、飲み込まれないように! すでに推薦等で合格を決めている人、大学に入ってからの準備をしっかり進めてください。大学での学びが厳しくなってきています。「質の保証」が叫ばれていることを、高校生の皆さんはご存知ですか。 大学に入ったら、しっかり学ぶことが必要になりますので、入る前にしっかりした学力をつけておくことが重要です。
社会の皆さま
若い人々の数が減り、日本の人口が減少し始めました。新しい社会を築き上げること、これが今の私の夢となっています。そのためには、新たなエネルギー利用形態を作り、日本の経済の礎を築くことと思います。そこに再生エネルギーの利用があると思うのですが。
本年が良い年でありますよう。 (2017.1.4 、1.5 都筑)
あれよあれよといううちに12月も終わりに近づいてきました。学生は冬休み、私たちもそれぞれの動きに入っています。博士審査のための予備審査も、私の関係する人は終わりました。でも、今年は、文章書きをいくつも抱えて年末年始を過ごすことになりそうです。東薬大新聞の文章は、先程校正しました。というより、大幅に書き直させていただきました。インタビューをもとに作って下さった文章を修正しているうちに、しゃべった内容の不十分さを感じてしまいました。私は、インタビューが苦手なのかもしれません。もちろん書くことも苦手ですが。どうも話が放蕩無形の状態で、話の中身がどこかへ飛んで行ってしまうように思います。インタビューを記事にしてくれた学生さんに苦労をかけさせてしまいました。
それで、その内容、発行前に記事をばらすわけにはいきませんが、①考えること、②行動すること、③あきらめないこと、こんなことを学生のみんなに伝えてもらおうと思っています。①「考えること」とは具体的にどうすればいいのか。私たちは自然に「考えてきた」と思います。それで、改めてそれを考えてみると、a. それぞれの事象や事実を知識として、頭の中に固定させること、 b. 得た知識をつなげてみること、類似性がみられる事柄や、むしろ反対の事柄、まったく別ではあるがつながりを作れる事柄など、さまざまな知識をつなげて見直すこと。これが「考える」第1歩かなと思っています。「そんなの当たり前だよ」と言われそうですが、また、「考えるのは問題が見えてからだ」と言われそうですが、「問題」を「問題だと感じること」ができなくなっているのではないかと思い始めています。
例えば、トイレ。大学のトイレの照明がLEDになりました。その時、電気を自動化しました。トイレに入ろうとすると、自動的に光がつきます。便利になりました。無駄に光をつけっぱなしにしなくなりました。さて、これから、利用者は、トイレに行けば自動的に光がつくことに慣れていきます。「スイッチをオンにする」という頭の中の回路がもう不要になりました。いろいろな情報もITで見つけられるし、それをスマホで、すなわち必要になった時に調べられます。以前なら、「(光をつけるという)問題(課題)」だったことも、今では「問題」ではなくなってしまったのだと思っています。私たち人間の、脳の退化が始まろうとしていると思うのは、私だけでしょうか。その点で、今「問題」となるのは、もっとずっと複雑な人間の心につながる、人間関係が多いのではないかと思うのですが。
上の①だけでこんなに長くなってしまいました。②を飛ばして、③に関連して、若い人に「自信」を持つように仕向けられるか、学生に接していての、私のテーマのように感じています。今、ニートの若者や不登校の子供たち、学校にいても楽しさを感じることのできない子供たち、多いのかなと思います。その多くが、自分の存在を感じにくく、また、安心できるところ、楽しみを感じられるところを見つけられないのではないかと思っています。若いゆえに可能性が多く、それはいいことなのですが、逆に未知で不安です。それをこなして、乗り越えていく力、この力を持たせてあげることが、今足りないのではないかと思っています。親も先生も忙しい時代、子供に向き合う時間が不十分になっていると思います。あるいは、親が子供の考えることや動くことを待ってあげられない。また、自然の中で、子供どうしでの遊びも不足しがちで、それをゲームがさらに拍車をかけていると思います。自らの経験で得られる「自信」がなければ、「努力」を持続できず、あきらめてしまう。もったいないと思っています。
人生の第一ステップの終了を間近にして、第二ステップについて、思いを巡らせているこの頃です。
2016年中はたいへん多くの方々のお世話になりました。心よりお礼申し上げます。
2017年もよろしくお願い申し上げます。 皆さま、良い年をお迎えくださいますようお祈り申し上げます。
(2016.12.29、 12.30一部改変 都筑)
推薦入試が無事に終了。受験生の皆さん、お疲れさまでした。合格するといいですね。高校3年生にとっては、卒業後の進路選択の時なんだなと思います。不安に苛まれながら、でも勉強しなくてはと苦しんでいるのが3年生だろうと思います。入学して新しい出会いができるといいなと思っています。
久しぶりの本格的な雨。大学の周辺はきれいな紅葉が見られていますが、葉が散ってしまうかなと心配。ここ東薬大は自然に恵まれた大学ですが、大学へ来る道のケヤキやイチョウも見事です。四季を楽しみ、科学を楽しむ。都心にはない風情と学ぶ環境を大切にして、若い人々はどんどん学んでほしいと思います。 私? 学生の皆さんの手助けをしながら、今、技術開発に取り組んでいます。微細藻類の産業利用、成功を夢見ています。受験生の皆さんも、こんな夢を持ってきてください。 (2016.11.19
都筑)
11月は、土曜日の忙しい月になっています。5日はユーグレナ研究会、12日と19日は推薦入試とつながっています。昨日のような秋の心地よい天気の日は、どこか自然の中に出かけたくなります。と言いながら、大学周辺が見事な紅葉で、散歩コースになっています。自然の中で学問をする、本来の大学の在り方と思うところです。時間に追われながらも、研究やそれを取り巻く様々な社会を考え、学ぶことが学生はもとより、大学人のあるべき姿と思っています。最近は、「質の保証」と言って、卒業する学生がどれだけ力が付いたか、社会に保証することが謳われています。「大学って、自由に学び力をつけ、学生一人一人が社会に出てから個性豊かにその力を発揮するところ」と言いたいのですが、「『〇〇大学を出たら、必ず△△の力をつけている』と、質を保証してください」と言われるようになってきています。少し世知辛い気がしますが、今の社会なのかもしれません。小生の個人的な視点ですが、社会主義社会は経済活動の活性化ができず、経済が遅れて多くの国で破たんしました。資本主義社会は経済格差が拡大して、今混乱が出始めていると思います。いずれもそこに住む人々の経済活動の結果です。今、また、地球環境や生活水準の向上による地球上資源の限界で、世界の人々の活動に制限が含まれるようになっていきそうです。新しい視点と新しい活動こそ、自由な大学から生み出すことが、大学の使命と思っています。また、そんな意欲のある学生が来てほしいなとも思います。受験生、がんばれ。 (2016.11.14、都筑)
29日から東薬祭が開催され、30日にはホームカミングデイで、卒業生が来てくれました。イベントはそれ自体、楽しみですが、卒業生をはじめとしていろいろな人が顔を出す機会になっています。学外のことですが、2年前の展示会では30年ぶりに会えた人もいました。人の近況を聞いたりして皆さんの活躍を知るのは楽しみです。卒業生の集まる大学、教育の場として宝なんだろうなと思います。
今、推薦入試の出願期間中。高校生の皆さんにとって、大学がどのように見えているか。受験生の目には、大学卒業後のことは大学院や就職までかなと想像しています。大学は一生の宝となることがたくさん詰まっているところと言えるかもしれません。一生懸命に学び、友人を作り、さまざまな経験をする。東薬大の生命科学部は、お勧めしてもいいところかなと思っています。自画自賛かなと思いながら。
そもそも今の”生命科学部時代”を作り出したのが、この東薬大の生命科学部です。”生命科学部”は今、多くの私立大学にできていますが、ここ東薬大は”生命科学部”の先端を走り、学部としての教育と卒業後の進路の確かさを示し続けてきました。大学などで研究している卒業生もいますし、企業で活躍している人、会社を作った人、そして、教員となって学校現場で教育に当たっている人、子育てに励んでいる人もいます。ITや人工知能と並んで、生命科学は社会を変えるほどの進歩をし続けています。今社会で注目されている技術だけでなく、これからの社会に幅広く使える基礎をしっかり学ぶこと、これこそ生命科学を学ぶ基本と思っています。大きな夢を持つ若者に集まってきてほしいと願っています。そして、皆に、「若者よ夢を持て」と激励したいところです。 (2016.10.30
都筑)
体育の日で祝日というのは、息抜きとしても、また、たまった〝仕事″を片付けるのでも、たいへん助かります。大学の研究室のような自主性の強いところでは、今日も何人か来ています。今日来ているのは、真剣な学生たち。学位論文の提出が近づいている人、研究成果を上げようと頑張っている人達です。「労働時間?」 労働時間で縛られるのは、本音はつらいところ。ほどほどに縛り、ほどほどに目をつむっていただく、これが大学人への温かい目かもしれません。
大隅良典先生、おめでとうございます。大隅先生がおっしゃられるように、基礎研究は極めて大切だと思います。研究費のことはとりわけ大切ですが、同時に、時間に縛られないこと、これも大切だと思います。今、国立大学の先生方、講義コマ数が増えて研究にしわ寄せが行っているように感じます。私立大の小生が言うようではいけませんが。私立大の方は、教育関係の時間が多く、たいへんですが、それでも、ここ東薬は大半が講座制になっているため、研究室内での分担がしやすいので、助かっています。この講座制、研究室の中で複数の教員が複数の学生を看ることができるのが、教育上きわめて大切に感じます。研究者なら、必要に応じて、他研究室や他大学に赴いて共同研究ができますが、教育の方は、それほど足軽く動くと学生の方が混乱してしまいます。教授がスーパーバイズして全体をとらえ、下の教員が個々の細かい内容である研究手法や成果を見ていく。これが大切なのではないでしょうか。
急に気温が下がってきたように感じます。 皆さま、体調を崩さないようにご注意ください。 (2016.10.10 都筑)
10月に入りました。そこで、健康のこと。小生、血糖値が高いため、数か月に一度、お医者さんに行き、注意されています。自らも簡易的に血糖値を測る装置を持っていて、時々測定しています。数年前に法令が変わって町の薬局で測定用のキットが買えなくなってしまいました。しばらくは測定できなくなり、〝自分″を知らない頃があり、多少後悔しています。3,4か月前に、処方箋を出せる薬局なら販売していることが分かり、また測定するようになりました。測定すると意識が高まりますので。
そこで、時々土日に空腹時血糖を測ってみていますが、その測定後20分間散歩をすると、血糖値が下がることが分かりました。5年くらい前のデータも含めると、11回の測定で、15±7
mg/dLとなりました。平均15mg/dLという数値は、小生にとって重要なところ。多少振れはありますが、11回中すべてが低下でした。20分の散歩後、すぐに(21分後など)測ると低下の値が小さいような感じを受けています。では、散歩の時間を長くしたらどうかと思うところですが、40分を2回試みたところ、2回とも9
mg/dL上がってしまいました。血糖値が波を打つのかもしれません。心持ち速めで20分歩くだけでも、何かになっているのかなと思っています。なお、空腹を感じる時は無理しないことも大切です。
10月は新任の先生方が着任されます。また、推薦入試が近づきます。昨日は、薬学部のAO入試でした。受験生はもちろんのこと、誰でもみんな日々努力すること、大切に思います。努力できること自体が幸せなのだろうと思います。 (2016. 10. 2 都筑)
しっかり書こうとすると、そのうちに1か月たってしまいます。そこで、考えを変え、とにかく書くという姿勢にしてみました。いつまで続くかわかりませんが。今回は、悲しいことと感激したことについて。
まず、悲しいこと。元学長の森陽先生がお亡くなりになられました。たいへん幅広く、懐の広さを感じる先生でした。4月に「谷佳津子先生を偲ぶ会」でお会いしたのが最後になってしまいました。昨日の告別式には、先輩方の先生方が大勢来られました。残念ながら、大学での用事が控えていたため、お話しできずに失礼しました。森陽先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
次に感激したこと。それも昨日。インターンシップの報告会がありました。この夏に行った学生の体験発表でした。多くは製薬関連企業でしたが、職種も広く、興味深く聴かせていただきました。内容もプレゼンの仕方も立派で、学生の成長に感激してしまいました。受け入れてくださった企業の方々に心より感謝申し上げます。同時に、身内ではありますが、アレンジしてくださったキャリアセンターの方々にもお礼申し上げます。内容で二つ紹介するといいかなと思いますのは、「コミュニケーション能力」。この言葉はよく使われますが、インターンシップを経験した学生には、その意味の深さと重要さを痛感したと感じました。もう一つは、「グループワーク」という言葉も多く出ました。多様な領域の方々が様々な視点で一緒になってビジネスを展開する。そのことに気がつくとともに、そのメンバーの一人として活動する。そして、そのために
ディスカションし方針を決める。参加した学生は、ビジネスの社会を学んだとの印象でした。大学の方では、講義だけでなく、グループディスカションなどのアクティブラーニングが少しずつ進んでいます。学ぶ身に力をつけて、社会でさまざまな体験をする。積極的に学ぶ学生の、一人一人の成長が楽しみです。大学の一つの側面ではないでしょうか。
(2016. 9. 25 都筑)
前回更新してから既に1か月半、大学院の入試が終わり、学部の講義が始まりました。9月は、敬老の日や秋分の日で祝日が入り、ほっとすることができます。と言いながら、雨が多く、じめじめしている上に、気温の変化が大き過ぎ。風邪をひいてしまった方も多いのではないかと思います。台風や大雨で水害の被害を受けられた方々、お見舞い申し上げます。
研究室の方は、博士課程3年や修士課程2年の学生にとって、学位論文の追い込み時期です。これまでのデータの積み重ねがどれだけあるか、積み重ねができている学生の方が返って心配していて、あまり実験が順調でない、データの少ない学生の方が逆にのんびりしている感を覚えます。小生のようなサイドからは、一歩一歩の努力の積み重ねが、そのあとの人生でどれだけ大きな影響となるのか、なんとなく感じていますが、自らその自覚を持っている学生はほとんどいないようです。
実は先日、高校のテニス部の仲間が何十年ぶりに全員集まりました。たいへん懐かしい楽しい時を過ごさせていただきました。みんな年齢を感じましたが、声と性格は変わらないのかなと思いました。それを考えると、すでに性格が、大学院や卒論の研究に対しても関係しているかもしれません。自分で自分を律する力をつけてほしいのですが、口酸っぱく指示する方がいいのか、大きな成長を期待する小生には、前者を選びがちです。年により、研究室もあるいは学年全体を見ても。学生の性格は特徴があるように感じます。学生の方は、友達と刺激を受けあって、切磋琢磨して力をつけてほしいと願っています。
生命科学部は11月から推薦入試。早く進路を決めたい高校生にとっては、重要な時期です。高校生の皆さんは、入試の日まで、(実のところはその後も)、毎日毎日勉強を積み上げてください。「昨日、何を学びましたか?」という質問に答えられること。それが大切だと思います。その態度は、積極的に学ぶ態度につながっていると思います。自らの進路は自分で考え決めること。先生や親、友達などに相談することはいいと思いますが、自ら決める意識も大切です。人生、自分の足で歩いていくのですから。栄光を目指してください。
(2016. 9. 25 都筑)
大学は期末試験が終わり、夏休みに入りました。学生は8月1日から9月まで、教職員は5日から2週間の一斉休暇に入っています。東薬大に着任して最初の年、「夏休みが2週間も決まっているのでは、研究に支障が出る」と思っていました。実は、大学を夏休みにする理由の一つは、この時期に学内の建物や教室など、インフラ整備期間を取っているからといっていいかもしれません。学バスが止まり、生協もマグノリア(食堂)も開いていないので、昼食はあらかじめ準備しておく必要がありますが、断水や停電などで、研究室が使えない時を除いて、マイペースで仕事をすることができるのは、「一斉休暇」のない場合より返っていいかもしれません。また、この時期に人間ドックに入るのも小生のパターンで、リフレッシュを含めて、少しは有効活用をしているのかなと思っています。
先週の日曜日、7月31日は、オープンキャンパスでした。高校生やその親御様に、生命科学部の紹介を行いました。「学部紹介」といえば、「この大学の生命科学部は○○の学科や研究室があり、○○などの研究がさかんで、卒業生は○○などの業界へ多く就職しています」などの説明がなされるだろうと思います。しかし、小生、まったく違う発想で、弊学の生命科学部を紹介させていただきました。というのは、まず「生命科学ってどんな科学なのか」、そもそも「生物学と何が違うのか」、その結果、「生命科学は社会にどう関係し、今、どの程度社会に浸透しているのか」という「生命科学」の紹介から入りました。おそらく、高校生にとっても親御様にとっても、「生物が好きだから生命科学に進学したい」という理由だけでは、大学に入ってから、「化学や物理、そして数学まで、こんなに勉強しないといけないんだ」と困惑してしまうかもしれないからです。「生命科学と生物学との違い」、「生命科学の面白さ、美しさ」、そして、「生命科学が社会にどれほど貢献すると思われるのか」、「どのように産業界に関わってきているのか」、あるいは「どんなところで実用化されてきているのか」、「今後の見通しは?」、そして、このことが、東京薬科大学の生命科学部の特徴にどのようにつながっているのか、という視点での学部説明をさせていただきました。さらに、工夫して、8月20、21日(土、日)のオープンキャンパスでお話できればと思っています。持ち時間は20分程度のため、時間制限がありますが。
結論は、生命科学の成果は、まず医療現場から浸透しつつあると申し上げていいのではないでしょうか。皆様が病院に行って診断を受けると、健康状態や病気の原因がさらっと伝えられます。治療の難しい病気ほど、新しい生命科学の成果が力を発揮しています。小生自身は、微細藻類のバイオテクノロジーという、医薬領域とは少し離れたところで研究を行っています。ビジネスの方々と話をすると、「コストは?」と質問され、答えに窮して止まります。医薬領域では、コストより病気が治ること優先です。命の大切さは絶対です。弊学の生命科学部の学生は、その多くが製薬関連企業に就職しています。その理由は、まさに薬学部の歴史と伝統の力です。民間企業で活躍されている薬学部の卒業生の方々に、私たち生命科学の学生がたいへんお世話になっているわけです。おかげさまで、弊学部の場合、就職を希望する学生の就職率はほとんど100%を通してきました。藻類を研究している小生の研究室でも、製薬関連業界への就職の割合はかなり高いと言えます。それは、生命科学の基礎は同じだからです。
一見同じように見える「生命科学部」でも、それぞれの大学の持つ背景によって、想像以上に違いのあることを小生自身が理解するようになりました。そんな違いを、高校生やその親御様が知る由もありません。高校の進路指導の先生にもきついことだと思います。今まさに社会に浸透しつつある生命科学の技術と状況を、できるだけわかりやすくお伝えするのが、小生の任務かもしれません。という小生自身も、生命科学の実用化の状況を、すべて捉えられているわけではありません。生命科学は社会のいたるところで利用されうる大きな幅の科学技術です。小生の知識も断片的であることを認めざるを得ないのが真実です。
さらに周りから教えていただいたことですが、話が思わぬ方向に展開してしまいました。医学薬学領域の業界は、給与が相対的に高いとのこと。世の中のお金の流れは、業界によって異なること、例えばメーカーと金融には大きな違いがあるとのことは聞いていました。社会に疎い小生には、あまり理解できていないことですが、小生がもし社会への関心が強かったら、理学部より農学部を選んでいたかもしれません。そもそも「大学人」を選ばなかっただろうと思います。人生、興味や関心の高さによって、人生のチョイスが変わるのかなと、定年が近づいた今頃になってようやく理解できたように思っています。学費を学部間で比べてみると、薬学部の方が、理学部より高いのですが、その理由が“薬剤師”という資格だけでなく、業界までつながっていることを理解したところです。
この年になって新たに理解ができてきたこととして、話は変わりますが、一つ理解することが増えました。これまでは、どこかで講演を頼まれた時、最も重要なことは「真実を正しく伝えること」と考えていました。しかし、講演を聞く側に立つと、折角聞くのだから、わかること、興味深く感じること、こちらの方が、重要なのかもしれません。もちろん「うそ」をお伝えするのは問題ですが、楽しく講演を聞くこと、話し手の意識とそのための力を磨くトレーニング、小生、遅すぎたかも。まだ間に合うならいいのですが。それとも、そもそもその能力がないのか、今後の検討課題です。まずは、若い方々に、小生の反省としてお伝えしたいところです。講義でも講演でも、あらゆることで、楽しさを加えられたら、もう少し講義に講演に深みを作れるのではないかと、今頃感じているところです。
人生、いつまでたっても学び続けることですね。その気力を失わないこと、これが最も大切なのかもしれません。若さの秘訣なのかもしれません。
受験生の皆さんは、まず試験に合格すること。今何をするべきか、、するべきことの重要さをもとにしてランク付けし、夏休みを乗り越えてください。
この夏、あなたが力を発揮することができれば、それが将来の宝になります。
(2016. 8. 8; 一部修正 8. 9 都筑)