地球への小天体衝突、超高層大気でのエアバースト、火山爆発等の機構で地球表面を脱し、地球起源微生物(あるいはその痕跡)が地球低軌道高度に周回している可能性があります。それをエアロゲルで採集することから、地球生命の宇宙空間への脱出可能性を検証します。
微生物が地球を脱出した場合、他の惑星に到達するのには時間がかかります。あるいは火星等地球以外の生命を育む可能性のある太陽系天体を脱出した微生物が地球に到達するまでには時間がかかります。移動する間に微生物が生存できるかどうか?宇宙空間で紫外線や宇宙線を浴びた状態での生存可能時間を宇宙実験で推定します。
宇宙環境における有機物の生成・変成・分解を調べ、恒星間での有機物の化学進化と地球生命誕生の関連を実証することと、地球と地球外天体との間での移動可能性を、生体有機物の安定性の観点から検討します。
地球外からの有機物の飛来する可能性があります。その可能性を検証するため、地球大気突入前に捕集した宇宙塵、惑星間塵に含まれる有機物を、最適化されたエアロゲルによってできるだけ非破壊採集します。
世界最高水準の超低密度エアロゲルを独自開発し、これをISSで曝露してほかの課題の採集実験を行うことにより、宇宙空間での採集能力を実証します。
地上観測網で検出できないサブmmオーダーのスペースデブリ及び天然のメテオロイドを継続的に捕集してデブリ環境モデルの示すフラックスと比較し、ISS軌道上の宇宙微粒子環境の危険性評価を行います。