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中学の50周年記念文集の原稿

  97.11.11  by 高須

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中学の50周年文集に書いた原稿です。
京都教育大学 付属中学 京都校という所です。
原稿依頼も送付も全部メールだったので、楽でした。

実際の文集に載ったのは、もっと短くなってます。
前半の音楽の話は、同じネタで書いている人が多いそうで、
削除になり、突然制服の話から始まります。
題名は「教育実習」になっていました:-)。
ここには、長い方の原稿を載せておきます。

分厚い文集の編集をされた、
中西秀彦さんを始め、
委員の皆様に感謝致します。


付中のこと       高須昌子(27期)

ビートルズの「ヘイジュード」を聞くと、私はいつも走り出したくなる。
付属中学では、下校の音楽が、「ヘイジュード」だったからだ。
誰があの音楽を選んで、いつ頃まであれを使っていたかは知らない。

私はバスケット部に入っていた。
練習が終わって、更衣室でおしゃべりしながら着替えていると、
「ヘイジュード」が聞こえてきて、あわて始める。

制服は、茶色のブレザーとグレーのスカートだった。
今はどういう制服かは知らない。

そういえば、当時は、「ソックタッチ」という物を使っていた。
靴下がずり落ちないように、のりで止めておく。
はがす時にべりべりと音がする。

校門の所で、ネクタイをしているか、風紀委員がチェックしていた。
ネクタイを結ぶのが、やたら速くなった。
ずっと後になってから、大学の先輩に不思議がられたものだ。

中学には、教育実習生がたくさん来ていた。
年2回くらい、いつの間にか実習が始まり、いつの間にか終わっていた。

数学の授業の後で、教生の先生に質問をしたことがある。
図形の問題で、「こういう解き方はどうか?」という
別解を聞いてみた。その先生は、ちょっと考えて、
「わからない。次の授業の時間までに考えておく。」と
言われた。

次の授業の時間には、その先生が、レポート用紙10枚に
まとめた物を下さった。ユークリッドがどうとか、いろいろ
詳しく書いてあった。

ちょっとした図形の問題が
なぜレポート用紙10枚になるのか、不思議だった。
若くて熱心な先生だった。

その後、10年ほどたって、私も教育実習をやることになった。
中野にある、東大の付属学校だった。ここは、
中学と高校が一緒の場所にある。
双子の研究をしている学校で、双子が多かった。

中学の数学で、統計を教えた。度数分布とか、連続な変数と離散的な変数の
違いとか、いろいろ説明した。

付属中にいた時の「レポート用紙10枚」のお兄さんほどは、
まめではなかったが、教えるのはなかなかおもしろかった。

その後、さらに15年ほど過ぎ、現在は大学で教えている。
金沢大学理学部の、「計算科学科」という新しい学科だ。
ホームページを作ったので、興味がある方は見て下さい。