古細菌 Archaea

archaea

真核生物でも細菌(真正細菌)でもない第3の生物群のこと。1977年にイリノイ大学の研究者ウーズが発見提唱した。大きさ1マイクロメートル(1mmの千分の一)程度の大きさの球形、棒状あるいは不定形の単細胞生物で、細胞の形や大きさでは真正細菌(単に細菌とよばれる場合も多いがここでは古細菌とはっきり区別するために真正細菌とよぶ)との区別はつかない。核を持たない原核生物であるにも関わらず、生化学的性質を調べると真正細菌よりも真核生物に近い性質を持っている。古細菌の非常に大きな特徴は、細胞を包む細胞膜がエーテル脂質という特殊な脂質でできている事である。古細菌には、好熱性古細菌(温泉や海底熱水地帯にすむ)高度好塩菌(塩田や高濃度の塩湖にすむ)とメタン菌(腐った沼地やどぶ川、動物の腸にすむ)が含まれている。古細菌の定義は16SrRNA遺伝子の塩基配列の特徴によってされている。古細菌は全生物の共通の祖先から真正細菌と別れた後、真核生物と別れた。従って、古細菌の研究から全生物の共通の祖先や真核生物の起源が明らかとなる。

さらに詳しい内容を知りたい方は以下の日本語の総説、本を参考にしてください:
生物の系統関係と共通の祖先古細菌の生物学
Proposals on the group of Archaebacteria and naming of the last common ancestor

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