在学生の声

分子生命科学科の在学生の声

分子生命科学科・大学院で学ぶ在学生の声を紹介します。

2017年度

2016年度以前

巽 由里子さん

東京薬科大学で学んだこと

巽 由里子 さん(神奈川県立横浜緑ヶ丘高等学校)
学部4年(分子神経科学研究室)

巽 由里子さん

 父が医療系の仕事をやっていたため、小さい頃から医療系の仕事に興味を持っていました。また、高校生の時に遺伝子に興味を持ち、遺伝子と疾患の関係性について学びたいと考えていました。そのため、まずは生命科学から幅広く学ぼうと考え、この大学に入学しました。

 本学では幅広い分野を分子レベルから学ぶことが出来ました。また、学んだ知識を実践することが出来る生命科学実習は1年次から経験することが出来ました。どの実験も本格的なもので、学んだ知識を活かせることがとても楽しかったです。

巽 由里子さん

 私は現在、分子神経科学研究室に所属しています。ここでは神経変性症の疾患変異で、なぜ病気が発症するかということを細胞生物学的に解明しようとしています。具体的には、まずヒトのタンパク質合成系の疾患変異遺伝子をつくります。そして細胞に遺伝子導入することで細胞の形態がどのように変化するかということを見ています。実験は失敗することも多いですが、その度に何故上手くいかなかったかを考え、試行錯誤するからこそ、成功した時は非常に嬉しくなります。また、考える力を身につけることは将来にも必ず役に立ってくると思います。

 就職活動ではCRO企業から内定を頂き、来年の春からはCRAとして新薬の臨床開発に携わります。CROは製薬会社の委託を受け、医療機関に依頼し、臨床試験など医薬品の開発業務を実施する企業です。私は本学に入学するまで、このCRO企業というものを知りませんでした。しかし今では新薬を待ち望む患者さんに新薬をいち早く届けることに携わることが出来る仕事だと知り、非常にやりがいのある仕事だと考えています。

板岡 史紗さん

神経科学との出会い

板岡 史紗 さん(私立大妻中野高等学校)
学部4年(分子神経科学研究室)

板岡 史紗さん

 小さい頃から医療に関心があり、将来は生命に関わる仕事に就きたいと考え、本学生命科学部を志望しました。講義及び実習を通じて理学、農学、医学、薬学など様々な分野を学ぶことができたのですが、その中でも特に印象に残っているのは、神経生物学の講義です。いかに人体の中で神経が重要であるか、また神経の成立や恒常性を維持する機構に、遺伝子及び分子的背景があることを学ぶことができました。

板岡 史紗さん

 そのような神経科学に魅力を感じ、分子神経科学研究室での卒業研究を希望しました。現在、私はその中で有髄神経細胞の突起である軸索の周りを巻くミエリンに関わるタンパク質を研究しています。研究の手法については3年までの学生実習において行ったものが多くあります。学生実習で行っていたことを基礎に、実習書に沿って行う実験ではなく、根本的なタンパク質に関する知識を論文から習得し、どのように研究を進めていくか先生に御指導いただきながら考える日々を送っています。

 学生生活においては、1年次より体育会ラグビー部に所属しています。人数が少ない中でより有意義な活動ができるよう模索しながら取り組んできました。大変なこともありましたが、先輩方に助けられ後輩と協力しながら、人との関わりの大切さを学びました。

 来年度から医療業界で働く予定です。これまで学んできた様々なことを生かして頑張っていきたいと思います。

石川 遥菜さん

研究を通して考え方を身につける

石川 遥菜 さん(私立桐蔭学園高等学校)
学部4年(細胞情報科学研究室)

 大学に入学してからすぐは、レポートや課題に追われていて大変だなと思っていましたが、大学生活に慣れると勉強やアルバイト、遊びの時間を取ることができ、楽しい日々を過ごすことができました。私は現在、細胞情報科学研究室に所属し、オートファジーについて研究していています。

 研究室に配属されてからは、わからないことばかりで先生や先輩方に教えていただきながら、たくさんのことを学ぶことができて、4年間の中で一番充実した毎日を送っているような気がします。

 上手くいかないこともあったりして逃げ出したくなることもありますが、実験結果について考察をしたり、新しいことが実験によってわかるようになることに対して達成感を感じます。

 研究は始めたばかりですが、探究心を忘れずに精進していきたいと思っています。

本橋 愛依さん

やりがいのある大学生活

本橋 愛依 さん(神奈川県立鎌倉高等学校)
学部4年(細胞情報科学研究室)

  私は、小学生のときに母が病気をしたことがきっかけで、人間の体の仕組みや病気について深く興味を持つようになりました。中学・高校では、特に生物や化学の分野に意欲的に取り組み、生命科学について学びたいという気持ちが強くなりました。そこで私は、専門的な講義を受けることができ、実習授業が豊富な本大学に魅力を感じ、進学を決めました。

 現在私は、エンドソームにおける細胞内ホスホリパーゼA1の機能について研究をしています。研究室に配属されてからは、学ぶことが沢山あり忙しい日々を送っていますが、指導教員も親切に指導してくださり、新しい知識が増えていく喜びを味わっています。実験がうまくいかないこともありますが、期待通りの結果が出たときには、とてもやりがいを感じます。

 研究の成果が出せるよう、これからも日々の努力を忘れず、充実した大学生活を送っていきたいと思います。

自分で選択することの楽しさ

田部 あかね さん(私立山脇学園高等学校)
学部4年(生命分析化学研究室)

田部 あかねさん

 東京薬科大学を選んだのは、学業や学生生活に関する悩みを教員に相談できるアドバイザー制度の存在や、医療・生物・環境など幅広い分野を学べる点に魅力を感じたからです。また、かねてより人間の健康に密接な関わりのある水環境問題に興味があり、将来はこの問題に取り組みたいと考えていたので環境について学べる応用生命科学科に進学しました。

田部 あかねさん

 4年生からは分子生命科学科の生命分析化学研究室に所属しています。研究室訪問で先輩の話を聞いて、より環境問題に直結した研究ができ、就職後もその経験を活かせそうだと感じたからです。

 卒業研究では、河川水中の金属元素を検出して人間や水生生物に及ぼす影響を調べています。実生活に直結しているテーマであること、研究に使う河川水サンプルを自分達で川に採取しに行くことなどに面白さを感じています。分析はとても時間が掛かるので、その日に出来ることはその日の内に片付けて、テンポよく研究を進められるように気を付けています。

 在学中に他の人が経験したことの無いことに挑戦したいと思い、学生FD委員会の立ち上げメンバーに立候補し、3年生で委員長を務めました。1年生から続けていた合気道同好会との両立は大変でしたが、この経験と達成感は私の人生において誇れるものとなりました。

 水処理技術の開発や製造・販売、設計・建設など水に関する全ての事業を取り扱っている総合水事業会社から内定を頂いています。昔から興味のあった分野の第一線で働けることに胸を躍らせながら、研究成果をあげるために精進しています。 (写真中央が田部さん)

梅野 今日子さん

充実した学習プログラム

梅野 今日子 さん(埼玉県立大宮高等学校)
学部4年(生物有機化学研究室)

梅野 今日子さん

 私は、東京薬科大学生命科学部の幅広く生命科学分野を学べる点に魅力を感じ、進学を決めました。実際に三年次までに様々な分野の講義が設定されており、幅広い基礎知識を身につけることができました。特に私が興味を持って取り組んだのは生命科学実習です。講義で学んだことを自分の手で実験することでより理解が深まりました。また、実習では全て教科書通りの結果が出る訳ではありません。得られた結果を考察し、それに対する解決策を考える必要があります。これは研究者に必要な能力であり、実習を通してその基礎を築けたと思っています。

梅野 今日子さん

 高校生の頃から化学に興味があったので、二年次から生物有機化学研究室の特別演習を受講し、四年次は正式に生物有機化学研究室に所属しました。現在は植物由来の天然有機化合物corianolの全合成というテーマのもと研究を行っています。研究は容易に進むものではなく、つまずくことが多くありますが、先生方や学生同士でディスカッションを行いながら充実した研究生活を送っています。

 卒業後は、本学大学院へ進学します。大学院では現在の研究を推進しながら、さらに意欲的に学び、有機化学における知識や実験技術を身につけ、生命科学の分野における企業や研究機関で貢献出来る人材になることを目指します。

上村 果央さん

毎週のプレゼンテーションでコミュニケーション力を身につけたい

上村 果央 さん(私立金光学園高等学校)
学部4年(言語科学研究室)

上村 果央さん

 私は幼少期から父の仕事の影響もあり、医療関係の道に進学したいと考えていました。そんな時、高校三年次に担任の先生にこの大学を紹介していただき、人の命や健康に貢献するための専門的な知識を学ぶことができる本学の生命科学部生命医科学科に入学することを決めました。

上村 果央さん

 私は現在、言語科学研究室に所属しており、言語景観に関しての研究を行っています。言語景観とは社会の中での書き言葉の役割を分析する、言語科学の一分野です。研究室では、毎週、研究報告のプレゼンテーションを行わなければならないため、計画を立て、自分自身の時間を有効に使うことが必要です。発表の度に、やらなければならないことや改善しなければならない点を認識することができるので、順調に研究を進めることができています。みんな仲良く、意見を率直に言うことができるという点もこの研究室の魅力だと感じています。

 岡山出身ではありますが、本学で小学生時代の友人に再会することもできましたし、友人達と共に毎日楽しく、充実した学校生活を送っています。(2017年7月記)

佐藤 愛香さん

抗酸化タンパクの研究

佐藤 愛香 さん(秋田県立秋田南高校)
学部4年(分子生物化学研究室)

佐藤 愛香さん

1.東薬の分子生命科学科を選んだ決め手は?

 私は化学、物理学、数学など理系科目全般に興味があり、大学では興味の赴くまま広く学びたいと考えました。さらに、薬学にも興味があったこと、幅広い分野を学べる生命科学部であることから、薬科大学である東薬の生命科学部を選びました。東薬の生命科学部の中でも特に分子生命科学科は、研究室の分野が多岐にわたっている点、他学科と比べて自由に科目選択ができ、学べる分野が広いという点が魅力的でした。

佐藤 愛香さん

2.東薬に入って初めて分かった、ここがお勧めという点があったら教えてください。

 5〜6人の学生を一人の先生が担当するアドバイザー制度があり、先生方との距離がとても近いことです。勉強や進路のことで悩んだ場合でも、担当アドバイザーの先生が親身になって話を聞いてくださいます。私自身、大学院進学について悩んでいたところ、アドバイザーの先生によるアドバイスが、大学院へ進学しようと考える大きな後押しとなりました。

3.この授業が面白い!おすすめ!といった授業があったら教えてください。

 遺伝子工学です。高校時代、生物を選択していなかった私は、遺伝子と聞いて初めは?でした。しかし担当の先生が講義内に、学生同士でお互いに講義内容を説明しあう時間を設けてくださっていたおかげで、分からない部分を分からないままにせず、理解することが出来ました。遺伝子の情報を調べる技術や特定のタンパク質を大量に作りだす技術などを知ることができ、とても奥が深いと感じ、興味が湧きました。また、自分が想像していた以上に研究でできることが多いことに驚きました。

4.現在行っている研究について教えてください。

 私は、細胞の中にある抗酸化タンパクがどのように働いているかを調べる研究を行っています。人は、生きていく上で必ず酸素を体内に取り入れていますが、取り入れた酸素の約2〜3%は活性酸素とよばれる体に悪影響のある酸素に変わります。活性酸素は老化や様々な疾患の引き金になっていると考えられています。よって、抗酸化タンパクが細胞内でどのように働いているか理解できれば、疾患の原因解明や新しい治療につながると考えられます。

5.卒業後の進路の希望・予定などを教えてください。

 卒業後は大学院へ進学し、現在行なっている研究を継続していきます。大学院では、研究技術を磨くことはもちろんですが、日々の議論や研究室セミナーを通して、意見を相手に伝える力、人の考えを理解する力を身につけていきたいと考えています。

小林 咲里奈さん

老化の研究が面白い

小林 咲里奈 さん(私立山梨英和高等学校)
学部4年(分子生物化学研究室)

小林 咲里奈さん

1.東薬の分子生命科学科を選んだ決め手は?

 もともと理系科目よりも文系科目が得意でしたが、興味のある化学と生物の両方が勉強したいと思い、生命科学部を受験しました。その中でも分子生命科学科を選んだのは、他学科よりも選択科目の自由度が高いからです。実際に、遺伝学・生態学・免疫学など幅広く生命科学分野を学ぶことができました。

小林 咲里奈さん

2.東薬に入って初めて分かった、ここがお勧めという点があったら教えてください。

 東薬にはやる気のある人がとことん学べる機会があります。例えば、2, 3年次になると「特別演習」という科目があり、早くから研究室で実験をしたり科学に関する英語の論文を読んで議論する機会がありました。知らない事に出会っても、「化学」・「生物」・「物理」と境界線を引いて視野を狭めず、持っている知識を繋げて駆使すれば理解できることを実感しました。この授業で集ったやる気のある仲間と、今は同じ研究室で切磋琢磨し合えていることがとても幸せです。

3.この授業が面白い!おすすめ!といった授業があったら教えてください。

 多様性生物学という科目がおすすめです。環境に応じて多様に進化してきた生物や、異種間で助け合う生物たちが意外と身近にいることを知りました。また、今となっては当たり前の物事でも、その始まりを追うとストーリーを読んでいるようで面白いです。入学時は化学が好きでしたが、今では生物の方が面白いと思うようになりました。

4.現在行っている研究について教えてください。

 老化がどのような仕組みで制御されているのかを解明するべく、線虫というモデル生物の寿命を老化の指標にして研究を行っています。ときには想定外の実験結果が出ることもありますが、その原因を研究室の仲間と一緒に考えると、自分では考えつかなかった意見が出てきて面白いです。

5.卒業後の進路の希望・予定などを教えてください。

 大学卒業後は、本学の大学院に進学して現在の研究を続けていきたいと考えています。大学院では実験技術に磨きをかけるだけでなく、研究室セミナーや学会などでの発表を経験して「聴かせる力」も身に付けたいです。好きなことをテーマにして研究に没頭できる機会は人生でもそう多くないと思います。この貴重な機会を大事にしつつ、楽しんで研究に取り組んでいきたいです。

信岡 慶一さん

コンピュータで創薬・臨床研究

信岡 慶一 さん(横浜市立横浜サイエンスフロンティア高等学校)
学部4年(生命物理科学研究室)

信岡 慶一さん

 私は中学生の頃から数学や理科が得意でしたので、高校に進学を考える時も理科や数学を多く勉強できるところに行きたいと思っていました。高校は理数科の高校に進学し、理科や数学漬けの日々を過ごしていました。部活は数学・物理部に所属していて、数学オリンピックの予選や物理チャレンジの予選に向けての勉強や実験をしました。もちろん、国語や英語、社会といった科目も勉強しました。この頃に、山中伸弥先生がiPS細胞でノーベル賞を受賞されて、このニュースがきっかけで医学に興味を持つようになりました。

信岡 慶一さん

 医学に興味はあったものの、医学の研究に進むには医学部に行ったほうがいいのか悩みました。医学部に進むには、かなり勉強をしなければならなく、その上、医学部に進学した後は、6年間医師になるための教育課程を経なければなりません。私は、基礎医学に興味を持っていたので、基礎医学を学べる大学に進学したいと考えていました。東京薬科大学は、講義だけではなく実習も医療系のことも行うので、基礎医学を学びたい自分に合うと思い、進学しました。

 本学入学後は、生命科学に関する様々な基礎科目を学びました。また、医科学に関する科目も学びました。その中でも私が特に興味を持った授業は、創薬概論と生命医科学特講です。創薬概論では、医薬品が市場に出るまでのプロセスや、医薬品の探索研究から薬のもととなるリード化合物の合成に到るまでの流れについてを学びました。今の創薬は、試験管レベルで実験を行うin vitroだけではなく、コンピューターシミュレーションによって、化合物の動態を分析し、候補を絞るin silicoと呼ばれることも行われていることを知りました。生命医科学特講では、本学の先生だけでなく、東京医科大学の先生がいらして、様々な疾患、例えばミトコンドリア疾患や、筋疾患、がんなどの病気についての内容や、最新の基礎・臨床研究についてもお話がありました。こういった授業を受けて、私はコンピュータを使った病気の研究に興味を持つようになり、生命物理科学研究室での卒業研究を希望しました。

 現在、私は動脈硬化に関連しているタンパク質についての研究を行なっております。研究には、シミュレーションソフトを使って行うのですが、今はまだチュートリアルの段階で、先輩方や先生方から指導を受けて少しずつ進めています。

 私は、学部卒業後は本学大学院に進学します。進学後は引き続き、生命物理科学研究室において今の研究を行い、動脈硬化に関しての知識、シミュレーションの手技をより多く身につけ、医学・生命科学の発展に貢献していけるようになりたいと思っております。

小澤 尚史さん

文系から理系への転換

小澤 尚史 さん(桐光学園高等学校)
修士2年(生命物理科学研究室)

小澤 尚史さん

 大学入学以前は文系科目が得意な所謂『文系っ子』でした。現代文に古文漢文、英語、更には世界史が好きでした。しかし大学受験を意識し始め、進学する大学や将来に目を向けた際に、敬愛する父と同じような道を辿りたいと考えるようになりました。父が製薬会社に勤めていることから、そのためには理系の大学、更には生物系の大学に進学することが得策であると考えました。それを機に生物系のあらゆる大学について調べ始めました。3歳上の姉が東京薬科大学生命科学部に通っており、その姉から日々大学での様子を聞かされていました。理系科目を満遍なく学べること、研究設備が整っていること、また、生命科学の将来性についても知ることができ、受験することを決めました。

小澤 尚史さん

 それから良きご縁があり、本学に入学することができましたが、入学に際し、それまで理系科目から逃げていた分、大変な苦労を強いられることになるであろうと覚悟をしていました。しかし、入学後ほどなくしてそれが取り越し苦労であったとわかりました。そう考えた主な理由として、様々な分野の教授陣による講義がどれも大変興味深いということが挙げられます。また、講義で教わった内容を実習という形で直接見て触れることにより、知的好奇心が更に掻き立てられます。この繰り返しを経ることで、研究室配属までの間に、自分が興味を持てる分野を十分に把握することができます。個人的には遺伝子工学の講義での、ナノマシンのお話が興味深く感じました。タンパク質相互作用を人工的に作り出すことができれば、タンパク質を用いたナノマシンの作成が可能なのではないかという、大変心弾むお話でした。『生命科学部』という響きから、どうしても生物系分野一辺倒な印象を抱いてしまいがちですが、実はそうではなく、間口の広い学部であると思います。生物をはじめ化学、物理などを幅広く、基礎から専門的な部分まで学ぶことができるので、自分の情熱を向けられる分野が自ずと見えてきます。

 大学ではギターアンサンブル部に所属していました。学生の間でも決して知名度が高いとは言えない団体ですが、創部50年という歴史のある部活動です。ギターを用いて合奏をすることが主な活動なのですが、各年の定期演奏会でただひとつ、独奏の枠があります。私は日々練習に練習を重ね、その枠を任されるに至りました。これは栄誉ある役目であり、プレッシャーこそ感じましたが、本番で完奏した際の喜びはひとしおでした。そこで出会った後輩の1人とは今でも大変親しくしており、ギターに関してはもちろんのこと、勉強、研究、更には恋の悩みまで、なんでも気兼ねなく話すことのできる大切な存在となっています。

 4年生の時は極限環境生物学研究室で『高度好熱菌Thermus thermophilusのtwitching運動に影響を与える要因』というテーマで研究をしていました。Thermus thermophilusという、至適生育温度70〜75℃の真正細菌は、自身の持つ線毛を用いてTwitchingと呼ばれる運動をすると考えられているのですが、このTwitching能がどのような条件(生育温度、栄養の有無など)で上昇または低下するのか、ということを調べていました。4年の6月という比較的早い時期に学会で発表する機会を頂き、同じ領域の様々な研究者の方々と意見交換ができたことは大変貴重な経験であったと思います。

 修士からは生命物理科学研究室に研究の場を移し、『粗視化モデルを用いた線維タンパク質の分子動力学シミュレーション』というテーマで研究をしています。本研究は、人工のタンパク質線維を作成することによって新たな機能を持った線維を生み出そうという戦略の一貫として、極限環境生物学研究室と共同で行っているのですが、将来的にナノテクノロジーの分野に多大な影響を与えうると考えられており、非常に夢があると感じています。修士1年の3月に学会に参加させていただき、自身が行なっている研究の面白みを再認識し、また、自身の理解が及んでいない部分に気づく良い契機となりました。先生方や先輩方にご指導を賜りながら日々充実した研究室生活を送っています。

 修了後は医療機器メーカーで働くことになっています。就職活動をしていく中で、自分に合った仕事、自分が本当にやりたい仕事とはどういったものなのかを考えました。その末に、日々の業務内容及びそれによりあげられる成果が日々のやりがいに直結しそうであると感じたことから、医療機器メーカーを強く志望するようになりました。手術に立会うこともある仕事ですので、大学及び大学院計6年の中で学んだ知識や培った経験も活かしつつ、一生懸命に日々を過ごしたいと考えています。

神谷 昭寛さん

研究生活で感じる充実

神谷 昭寛 さん(静岡県立浜名高等学校)
修士課程1年(生物有機化学研究室)

神谷 昭寛さん

 私は、物理、化学分野から生物学、遺伝学など幅広く勉強できる本学の生命科学部に魅力を感じ、入学しました。当初、公害や私たちの生活から生じる環境問題が生態系に与える影響を勉強したいと思っていました。しかし、様々な学問を学んでいくなかで、有機化学に興味を持ちました。有機化学は、様々な反応の組み合わせで既存の化合物から天然には存在しない化合物や薬効を持つ化合物を合成でき、そのことに驚きました。さらに化合物の合成過程は無限にあり、より工程数を少なくし、美しく合成することが有機化学の醍醐味だと知り、深く勉強したいと思いました。

神谷 昭寛さん

 そのため私は大学院進学にあたり、有機合成化学を勉強することができる生物有機化学研究室を志望し、現在所属しています。目的の化合物を美しく合成するには、最適な反応条件を見つけ、副反応などを制御する必要があり、それらを見出すため、日々先生と積極的にディスカッションをしています。研究室では、ディスカッションを通して化学用語の正しい使い方、実験技術、そして論理的思考を身につけられると強く思います。また、熱心に指導してくださる教授や先輩方の存在は心強く、研究に励むことができています。私の有機化学の知識や実験技術は未熟なため日々苦戦していますが、目的の化合物が出来たときの感動や喜びは大きく、勉強への意欲が日々強まっています。今後もこの感動を重ね、研究テーマの完成を目指したいと思います。

長谷川 花奈さん

様々な面での成長

長谷川 花奈 さん(藤女子高等学校出身)
修士1年(分子細胞生物学研究室)

長谷川 花奈さん

 父が医療系の仕事をしていることもあり、小さい頃から私も医療に興味を持ち、将来は人の命に携わる仕事に就きたいと思っていました。そのためには幅広い知識が必要だと考え、理系科目を広く学べる本大学の生命科学部に進学しました。授業では期待通り細かい分野に分かれた、多くの専門的な講義を受けることができました。また、1年次から始まる生命科学実習では、実験の基礎的な手法を学ぶだけではなく、仲間と相談しながらどうすれば実験が成功するかを議論する中で、考える力も付きました。4年次になると研究室に配属され、私は授業でも興味を持っていた分子細胞生物学の研究室を選びました。研究室では、未だ結果が分からない研究テーマに関する実験になるので、それまでとは違い予想しなかった結果になることもあります。その場合、なぜそうした結果になったのかを考察する必要があります。こうした中で、3年次までに身に付けた幅広く深い知識を基に、物事を論理的に考える力に磨きをかけるように心掛けました。

長谷川 花奈さん

 現在私は分子細胞生物学研究室の大学院に進み、乳がん細胞を用いてがん細胞が浸潤・転移するメカニズムを解明することを目標に研究を行っています。大学院では学部の時よりも要求されることは高度になり実験量も増え、自ら考え実践する力、考えを伝えてディスカッションする力が重要になります。こうした能力は、単に研究室での実験においてだけでなく、社会に出てからも様々な局面で必要な能力だと感じるようになりました。大学院での2年間では研究に没頭し新しい発見を目指すと共に、社会に必要とされる人材に成長したいと考えています。そして自分の研究が、がん治療の発展に少しでも貢献できるよう、これまで以上に知識を増やし精進したいと思います。(2016年8月記)

工藤 ゆい子さん

生命科学部だからこそ学べたこと

工藤 ゆい子 さん(私立跡見学園高等学校出身)
学部4年(分子細胞生物学研究室)

工藤 ゆい子さん

 私は高校の時、生物と化学が好きで、大学ではさらに深く学びたいと考えていました。あらゆる分野に興味があったため、幅広く勉強できる生命科学部へ進学することを決め、生命科学部では最も歴史のある東京薬科大学を選びました。

 分子生命科学科の強みは、3学科ある生命科学部の中でも特に多岐に渡る知識を豊富に得られる事であると思います。学科指定科目が無いため、選択科目では他学科の科目 を多数受講することができました。また1年次後期から始まる生命科学実習では、講義で学んだ原理を実際に手を動かしながら理解することができ、原理が分かるとその科目への興味がさらに深まりました。講義や実習で学ぶ内容はどれも面白く、私は3年次に上級バイオ技術者の資格を取得しました。その際、遺伝子工学や食品衛生学、放射化学など3年間で得た知識が大いに役に立ち、選択科目として受講して良かったと感じました。他にも様々な資格を取得する事ができ、講義内でフォローを行ってくれる科目もあります。

工藤 ゆい子さん

 現在私は分子細胞生物学研究室で、ヒト培養細胞を使ってオルガネラ膜接触と呼ばれる仕組みについて研究していて、小胞体とゴルジ体の間に形成される膜接触部位で働きタンパク質分泌の制御に関わる分子の解析を行っています。なかなか良い結果が出ない事もありますが、先生や先輩方からのご指導をもとに日々実験に励んでいます。研究室の雰囲気は温かく、常に活気があります。先生や先輩方は研究に忙しいながらもメリハリを大切にしていて、実験をしていない時には和気あいあいと団欒を楽しんでいます。お花見やバーベキューなどのイベントもたくさんあり、とても楽しいです。

 卒業後はCRAとして治験に携わります。新薬をより早く人々に届けるため尽力するとともに、症例や薬について新たに学ぶ姿勢を常に持ち続けていきたいです。(2016年8月記)

野本 実咲 さん

タンパク質と電極のシミュレーション

野本 実咲 さん(埼玉県立大宮光陵高等学校出身)
学部4年(生命物理科学研究室)

野本 実咲 さん

 私が高校生の頃、山中伸弥教授がiPS細胞でノーベル賞を受賞し、世間は再生医療への切り札として期待を向けていました。私自身も、高校の授業の中で遺伝子組み替えなどのバイオテクノロジー、拒絶反応や免疫抑制を応用した医療技術に興味を持ち、より詳しく学びたいと思うようになりました。本学の幅広く生物学を学ぶことのできる環境に惹かれ、生命科学部分子生命科学科に入学を決めました。

 生命科学部分子生命科学科の魅力は、自分自身の興味関心に基づいて分子科学領域だけでなく、応用生命科学領域、医科学領域の科目も自由に選択できる点であると思います。環境工学や免疫学などの講義を受講できたことで、私自身の興味や関心の幅を広げることができたと感じています。

野本 実咲 さん

 私は現在、生命物理科学研究室に所属し、電極とタンパク質についての研究を行っています。講義や実習を通じてタンパク質の構造変化やコンピューターを用いて分子や原子の動きの再現することに興味を持ちました。実際にコンピューターシミュレーションを用いたり、英字論文を読んだりと慣れないことばかりで上手くいかない時もありますが、先輩方や先生のご指導のもと充実した毎日を過ごしています。未熟者ですが、日々成長を目指して努力していきたいと思います。

 第一志望のCRO企業から内定を頂き、卒業後はCRAとして新薬開発の治験に携わります。自ら進んで学ぶ勉学への姿勢は必ず生かすことができると考えています。より一層行動に責任を持ち、CRAとして人々の健康に貢献すべく邁進していきたいと思います。(2016年9月記)

藤井 翔平 さん

コンピュータからの生命科学への興味

藤井 翔平 さん(私立聖徳学園高等学校出身)
学部4年(生命物理科学研究室)

藤井 翔平 さん

 私は高校では卓球部に所属しており、部長として部を引っ張ってきました。私以外は皆初心者だったため、練習メニューを考えるなど仲間と協力して取り組むことの大切さを学びました。引退後、祖母のがん治療で苦しむ姿を見てきたため医療に関われる知識を学びたいと考え、幅広い分野からアプローチを行っている生命科学部を選択し、その中でも最も歴史のある東京薬科大学を受験しました。

藤井 翔平 さん

 3年間の実習の中で、タンパク質の立体構造をコンピュータ上で観察を行った実習が印象に残っています。父がIT系という影響もあり、私もパソコンに興味があったため、普段目にすることの出来ないものがコンピュータ上で観察できるということに面白みを感じました。この経験を経て、コンピュータでの研究が行える生命物理科学研究室を選択しました。配属後は、ゲル・人口軟骨・コンタクトレンズなどのソフトマターのシミュレーションを行っています。

 学部卒業後は、システムエンジニアとして内定を頂いており、医療分野のITに携わっていきたいと考えています。(2016年9月記)

大石 若奈 さん

成長することのできる研究生活

大石 若奈 さん(静岡英和女学院高等学校)
学部4年(生物有機化学研究室)

大石 若奈 さん

 私は幼い頃から薬の副作用に悩まされることがあり、そのため将来は医薬品の開発・研究に携わりたいと考えていました。本学への進学に関しては、両親の勧めがきっかけでした。薬学部という選択肢もありましたが、より幅広い生命科学の分野から医薬品を学べると知り、生命科学部に魅力を感じたため進学を決めました。入学後は、3年次までは幅広い分野を学び、様々な分野の知識を得ることができました。1年次から始まる学生実習では多種多様な実験を行う環境が揃っており、とても充実した学部生活を送ることができました。

大石 若奈 さん

 4年次の卒業研究では、有機化合物の合成に関する知識を身につけるため、生物有機化学研究室に所属することに決めました。現在研究室では、細胞毒性や植物毒性など、幾つかの強い生理活性があるアステリスカノリドとウィルホリドBの全合成を達成するため研究を行っています。研究生活では、先生とのディスカッションを重ねることで、会話力を身につけ、また、論文を読むことで有機合成の知識を広げることができます。実験はうまくいかないことが多くありますが、目標達成のために日々努力をしています。

 卒業後は大学院に進学し、より深い有機合成に関する専門知識と技術、自ら考え行動する能力を身につけ、成長していければと思っています。(2016年11月記)

後藤 絵菜 さん

東京薬科大学に入学して

後藤 絵菜 さん(北海道立札幌北高校出身)
学部4年(生物有機化学研究室)

後藤 絵菜 さん

 私が東京薬科大学を知ったのは父がきっかけでした。私の父は当時受験する私立大学を決めかねていた私にこの大学を勧めてくれました。パンフレットを見てみると自分の興味ある分野について深く学べることなどがわかり受験を決めました。入学して最初に言われた言葉はこの大学に入学したことを後悔して欲しくないし、後悔させないということでした。当時第一希望の国立大学に落ちてしまった私には気持ちがふっと楽になるような言葉でした。その言葉通り、他大学に負けないくらい恵まれた環境であり、特演や短期留学プログラムなど、自分が成長するチャンスがたくさんありました。そのチャンスを利用するかどうかは人それぞれですが、そのような環境で大学生活を送れたことは、自分にとってプラスだったと思っています。私は短期留学プログラムでアメリカへ留学しましたが、そこで得た経験や大学での生活、現地での友達は今でもかけがえのないものですし、共に参加した仲間とは今でも交流があります。

後藤 絵菜 さん

 4年生から始まる研究室生活は大変なことの方が多いですが、自分が興味を持っていた有機化学に日々向き合い触れることができ、とても楽しく過ごせています。私が所属している生物有機化学研究室では実験技術はもちろん、考える力や相手に伝える力、ディスカッション能力を身につけられる環境です。このような場所で残りの大学生活を送れることだけでもこの大学に入ってよかったと思います。卒業まで残りわずかですが一日一日を大切に研究に取り組んでいきたいと思います。(2016年11月記)

澁谷 朋子 さん

新たな環境での研究生活

澁谷 朋子 さん(私立東海大学付属高輪台高等学校出身)
修士1年 (分子神経科学研究室)

澁谷 朋子 さん

 私は以前まで他大学で生命科学を学んでいましたが、薬学・生命科学に特化し、その分野において歴史と業績、そして研究環境が整っている本学に魅力を感じ、大学院からこの東京薬科大学で研究生活を送っています。

 外部から来た身として感じることは、学校全体として学生へのサポートがとても整っていること、そして講義内容が濃く且つ専門的であり、このような密度の高い授業を学部時代から受けられることを非常に羨ましく思います。

澁谷 朋子 さん

 私は現在、分子神経科学研究室で嗅覚の研究をしています。中学生の頃から香水などの匂いに興味を持っていた私は、アロマセラピーを学ぶようになり、匂いを嗅ぐことにより誘起される癒しや快の気持ちが、脳のどのようなメカニズムにより引き起こされるのか、興味を持つようになりました。嗅覚は、食事の際の「おいしい」を引き立たせるなど私たちの意識していないところで重要な役割を担っていますが、基本的なメカニズムが明らかになったのは、五感と呼ばれる感覚の中でも比較的最近です。匂いを嗅いだ時に誘起される快・不快のような情動が、脳のどのような活性・抑制状態をもって表現されているのかが私の研究テーマです。

 研究室での生活は、自分の研究を進めることはもちろんですが、セミナーやジャーナル紹介、さらにはBBQや研究室旅行など、研究以外にも様々なイベントがあります。日々のディスカッションは研究に対するモチベーションになりますし、イベントは息抜きといったように、研究室の先生方や所属メンバーのおかげで楽しく充実した日々を送っています。満足のいく成果を出せるよう、楽しみながらも試行錯誤し、研究に向き合っていこうと思います。(2016年11月期)

南保 泰希 さん

南保 泰希 さん (道立北海道苫小牧東高等学校出身)
学部4年(分子生物化学研究室)

南保 泰希 さん

1.東薬の分子生命科学科を選んだ決め手は?
 人の体はどのような仕組みで機能しているのか、高校三年生の頃にそのような疑問を持ち始め、生命科学について勉強したいと思いました。そして将来的には基礎研究に携わりたいという考えから、研究水準が高くまた研究者育成に力を入れているこの大学の生命科学部 分子生命科学科への進学を決意しました。

2.東薬に入って初めて分かった、ここがお勧めという点があったら教えてください。
 東薬はとにかく先生と学生間の距離が近いと感じます。研究室にも気軽に訪問でき早期から生の研究に触れられるので、将来のビジョンを掴むきっかけにもなると思います。
他にも、自然に囲まれておりのでのびのびと大学生活を送ることができることなどオススメな点は山ほどありますね。

南保 泰希 さん

3.この授業が面白い!おすすめ!といった授業があったら教えてください。
 一年時の遺伝生化学です。遺伝生化学は遺伝子の生体内での制御機構など生命現象の謎を分子レベルで学ぶことができ、自分の中で化学と生物学が深く関連付けられました。この授業をきっかけに生化学についてもっと深く知りたいと思うようになりました。

4.現在行っている研究について教えてください。
 私は「GSTP1選択的阻害剤の開発」というテーマで研究を行っています。GSTP1はがん細胞において過剰発現している酵素で、がん細胞の生存や薬剤耐性を高めていることが知られています。そのため、この酵素の阻害することでがん細胞の抗がん剤に対する感受性を高めることができるのではないかと考え、有機化学、分子生物学の知識・手法を利用して研究を進めています。

5.卒業後の進路の希望・予定などを教えてください。
 卒業後は大学院への進学を考えています。その中で様々な知識を身につけることはもちろん重要だと思いますが、研究を通して物事の本質を見極める力、考える力を身に付けたいと考えています。そして将来的には製薬企業などで創薬研究に携わりたいと考えています。

(2016年7月記)

森 雅矢 さん

森 雅矢 さん(神奈川県立大船高校)
修士2年(分子生物化学研究室)

森 雅矢 さん

1.東薬の分子生命科学科を選んだ決め手は?
 各学科に設けられている研究室です。私は「化学」に興味がありました。そのため、有機化学や分析化学といった「化学」が学べる分子生命科学科を選びました。

2.東薬に入って初めて分かった、ここがお勧めという点があったら教えてください。
 研究設備です。生命科学部の研究棟には多くの研究共同機器があります。このような環境の中で研究できるのは幸せなことだと思います。

3.この授業が面白い!おすすめ!といった授業があったら教えてください。
 1年次から行われる実習です。実験が楽しい!というよりも学んできたことを活かせることに意義を感じました。入学した直後は試験で良い成績を修めることが勉強のモチベーションだったので、理解することよりも暗記で試験を乗り切っていました。そのため、実習で予想と異なる結果となった際、途方に暮れ、操作上のミスが原因であると結論付け、失敗を失敗として終わらせていました。実習には先生の他にティーチング・アシスタント(TA)として数名の大学院生がいます。そこでTAさんに、得られた結果とそれにもとづいて、次はどこに留意して実験すれば良いのか?について解説してもらいました。そこで、授業で学んだ内容をもとに結果を考察できることに気付きました。その時に高校の試験勉強と大学の勉強の違いを感じました。今はTAとして実習に参加し、そのように感じてもらえるようにするにはどうすれば良いか、と奮闘することが多いです。

森 雅矢 さん

4.現在行っている研究について教えてください。
 私は、がん細胞の検出を目指した蛍光プローブの開発を行っています。がん細胞で過剰発現している酵素をターゲットにし、この酵素が起こす反応を利用して、がん細胞を光らせたいと考えて研究を進めています。有機合成した蛍光プローブをがん細胞にふりかけ、蛍光が見えるかどうかを評価しますが、これがなかなか思うようにいきません(笑)。しかし、日々、ディスカッションとトライアンドエラーを繰り返しながら研究を進めていくことが、研究の醍醐味だと思っています。また、こういった技術開発の中で出て来る想定外の結果は、意外と知られていない現象であることもあります。このように想定外の結果から、研究の展開を考えることも、研究の楽しみの一つだと思います。

5.卒業後の進路の希望・予定などを教えてください。
 現在修士2年ですが、研究を続けるために、博士後期課程へ進学します。研究室に配属した時は修士号取得後、就職するつもりでした。しかし、研究の面白さを知ってしまい、修士1年次に、もっともっと研究を続けたいと考えるようになり、博士後期課程へ進学することを決めました。

清水 彰さん

心の病は脳の病気

清水 彰さん (徳島市立高等学校出身)
修士2年 (分子神経科学研究室)

清水 彰さん

 私が中学生の時、身近な人が精神疾患を患ったことにより、精神疾患及び、処方された薬の話を聞くようになりました。そして、「精神疾患はなぜ発症するのか」「どうして薬を飲むと症状が楽になるのか」といった疑問を当時の私は抱き、東京薬科大学に進学しました。大学生活を過ごしている際に、「鬱病や精神病は心の病気だ」といった言葉を耳にすることがありました。その時、私は「心は何処から生まれるのだろう」とふと思ったのがきっかけで、人の思考というものに興味を持ちました。好き、嬉しい、嫌い、そして不安など、人にはさまざまな感情が存在します。私はそれらの精神現象、すなわち心がどのように作り出されているのか知りたいと考え、分子神経科学研究室に所属を決めました。

清水 彰さん

 脳が正常に機能するためには、シナプスの伝達が重要であり、様々な分子が機能調節に関係しています。実際、シナプス伝達の異常によってアルツハイマー病や統合失調症などの様々な神経疾患が引き起こされる事が知られています。そこで、シナプスにおいて、ネガティブレギュレーターとして働いている可能性がある自閉症関連遺伝子について着目し、私は現在研究を行っています。私は研究室生活を通じて、専門知識や実験手法などといった研究に必要な能力を身につけることができました。また、専門知識や技術だけではなく、学会発表や研究室を通じて様々な人と接することで、論理的思考やプレゼンテーション能力といった人間力を磨くことができました。

春からはCRAとして製薬業界に携わります。神経疾患や精神疾患の薬はまだまだ少ないため病気で苦しむ多くの方々がいます。私はその人たちのために、いち早く新薬開発に貢献できるよう、学生時代に培った知識、人間力を駆使していこうと考えています。

(2015年11月記)

代継 正和 さん

気象変動にアミノ酸が関与?

代継 正和 さん (工学院大学附属高等学校出身)
修士1年 (生命分析化学研究室)

代継 正和 さん

大学院で学ぼうと思ったきっかけを教えてください。
 生命科学部での授業を受けて、環境変化に対する生体内のストレス応答メカニズムや、内分泌撹乱物質による生体影響など、外部環境と密接に関わり変化する生体内部の仕組みを理解したり、大気や水質の変化に伴い増加する物質の生成メカニズムが面白くて、これらに関連する分析化学や環境生理学に興味を持ちました。遺伝子工学とかちょっと苦手だったのもあるんですが(笑)。それで、4年生の卒業研究ではこれらの分野のテーマで研究できる生命分析化学研究室に所属して、いろいろ調べてるうちにどんどん面白くなってきて。大学院でもっと深く勉強したくなりました。

代継 正和 さん

代継さんが、今注目しているテーマ、キーワードは何ですか?
 私たちの体を構成するタンパク質はアミノ酸からできていて、このアミノ酸は大気中にも浮遊しています。これらのアミノ酸は大気中でエアロゾルという微粒子の形成に関わり、このエアロゾルが気象変動に寄与するといわれています。アミノ酸にはいろいろな種類があるのですが、どのアミノ酸が最もエアロゾルの形成に影響が大きいのか、また、組成によってどう気象変動に寄与するのかについて今一番興味を持っています。

今後、どのように研究を進めて行きたいと考えていますか?
 大気中のエアロゾルのみならず、皮膚などの生体試料を対象にしたアミノ酸を分析していこうと考えているのですが、これらの試料から得られるアミノ酸の量は極微量で、そのままではなかなか精度よく分析することができないんです。今は微量の試料であっても精度よくそこに含まれるアミノ酸の量を決定するための分析技術を開発することを目標にして研究を進めています。

代継さんからみて、研究室の先生はどのような存在ですか?
また、どのような形で一緒に研究を進めていますか?

 まずは自分で考えた実験方針、考察を先生と相談し、その案に対して先生が質問や助言をしてディスカッション(討論)することで研究の方針や実験結果の考察を進めています。ですので、先ずは自分で考え行動しなければ何も始まりません。研究においては時に厳しい先生方ですが、実験が上手くいかず苦しいときなどには優しく支えてくれ、また面白い一面もあります。気軽に質問やディスカッションにも応じてくれるので、研究を楽しみながら進めることができています。

(2015年10月記)

永山 綾子さん

「手作り」の学校生活

永山 綾子さん (県立清水東高等学校出身)
学部4年 (分子神経科学研究室)

永山 綾子さん

 私は小さな頃から好奇心が旺盛で、幅広い分野に興味を持っていました。その中でも特に惹かれたのが生命科学です。未だ解明されていない生命の謎はたくさんあり、また様々な分野と繋がっています。私は、こういった謎を明らかにして医療や日常生活に役立てたいと考えています。

 本学では専門的な授業はもちろん、実践的な実習にも力を入れています。また、カリフォルニアへの海外研修プログラムは、約20日間のホームステイを通じてネイティブな英語に触れる事ができる貴重な機会です。私はこの四年間で、多くの知識や実験手法の基礎を身につけることができました。特に四年次からの卒業研究では、今まで学んだ知識を土台として実践的に研究を行うことで、研究者として大切な論理的思考力が鍛えられていると感じます。

永山 綾子さん

 また、勉学以外でも充実した学校生活を送ることができました。部活動や学校祭の運営委員では、学部・学年を超えた繋がりができ、頼りになる友人もできました。私が所属していた「やきものクラブ」では電動ろくろを使った本格的な陶芸を行っており、自分の手で作品をつくりだす楽しさを感じます。また、学校祭では本学自慢の薬草園を案内する役割を務め、地域の方々との交流や生薬の知識など、貴重な体験をする事ができました。

 私は来年度から国立大学の大学院へ進学する予定です。睡眠・覚醒の神経メカニズムを中心に研究している研究室で、今や社会問題ともいえる睡眠障害の改善に貢献したいと考えています。そして将来的には、世界でも通用する研究者になりたいです。そのためにも、本学で培われた経験や教えを糧とし、よりステップアップを目指して様々な事に挑戦していこうと思います。(2015年10月記)

大塚 元瑛さん

学んだこと

大塚 元瑛さん (県立水戸桜ノ牧高等学校出身)
学部4年 (分子神経科学研究室)

大塚 元瑛さん

 良き縁があり本学で学ばせて頂いておりますが、3年半の生活で強く感じたことがあります。「いろいろなことを学ぶことができる」ということです。

 本学科の授業で私たちは、身体で起きている生命現象から学びはじめます。基礎的な知識を貯えた後、疾病・薬剤またその副作用などを学び、研究活動・医療における倫理的なことまで学んでいきます。そして4年生に進級する際、研究室に配属されます。

大塚 元瑛さん

 私は現在、分子神経科学研究室でヒトの味覚についての研究をしており、実験に用いる装置の製作を行いました。ヒトの舌に微弱な電流を流したときに酸味や金属味のようなものを感じます。これを電気味覚といって、本装置はこれを誘起するための電流刺激装置です。夏には、装置を学会でポスターという形で発表しました。人に自分の研究内容を伝えることに難しさを感じ苦労しましたが、大変良い経験となりました。

 残りの学生生活は特に、社会に出たときに役に立つスキルを習得したいと考えています。そして春からは、臨床開発モニターとして新薬開発に携わり、人々の健康に貢献していきたいです。大学生活で学んだ「様々な視点で物事を観ること」を活かしていきます。(2015年10月記)

多ヶ谷 翔吾さん

理科から生命科学へ

多ヶ谷 翔吾さん (私立八王子高等学校出身)
学部4年 (生命物理科学研究室)

多ヶ谷 翔吾さん

 私は小学生の時、宇宙が好きで、宇宙少年団という団体でJAXA(宇宙航空研究開発機構)への見学などを通して宇宙に関して学ぶ機会がありました。中学時代は水泳部に所属し、練習に精一杯取り組んでいました。その甲斐あってか関東大会の予選会まで進むことができました。当時の厳しい練習で培った精神は今に至るまで様々なところで為になっています。その後の高校受験や大学受験の際に、自分は数学と理科が好きで、論理的に考えることが向いているなと思い、理系に進みました。そして、東京薬科大学は化学・生物などを幅広く学べるだけでなく、医療に関する知識も得ることができると感じたので、進学を決意しました。

 本学入学後は理系の様々な分野を学びました。私は酵素学などの科目を受講しました。酵素学では、生命現象において重要なタンパク質の構造や機能、酵素の性質や触媒機構を学ぶことができます。その中で、ヘモグロビンと酸素の結合について学んだ際の例のスキンダイバーのハイパーベンチレーション(数分間速い呼吸を繰り返し行うこと)が興味深く面白かったです。理由として、スキンダイバーの多くが信じている潜水直前のハイパーベンチレーションで血中酸素濃度が上昇するというのが、生化学的な理論に基づくと、動脈血にあるヘモグロビンはすでに酸素で飽和されているため酸素濃度に大して変化はないということが分かるためです。

多ヶ谷 翔吾さん

 また、実習では酵素反応速度論の実験などを行いました。この実験では、酵素学の授業で学んだ酵素反応速度論を、実際に酵素を加えることで測定し、Michaelis—Menten plotやLineweaver−Burk plotから、酵素活性や活性阻害を見ることができたことが面白かったです。

 さらに、色々受講してきた中で、情報科学Ⅱとバイオ情報科学という科目で、プログラミングに出会いました。これら2つの科目で、自分で考えたプログラムがちゃんと動き、欲しい結果が出る楽しさに興味を持ち、プログラミングを使って研究できる生命物理科学研究室を配属先に選びました。

 現在はソフトマターのシミュレーションを行うべく、先生や先輩方からご指導して頂いて簡単なプログラムを書く練習を行っています。また、小学生時代の経験から「宇宙とソフトマター」という観点で研究したいと思っています。今後は卒業研究や修士課程への進学に向けて、必要な知識を得ながら研究に一生懸命取り組みたいと思います。(2015年10月記)

坂本 彩香さん

生命に関する幅広い知識を得る

坂本 彩香さん (私立 神戸海星女子学院高等学校出身)
学部4年 (生命物理科学研究室)

坂本 彩香さん

 私は高校時代コーラス部と委員会に所属していて、理系科目選択では化学と生物を取っていました。生物系の大学に進学しようと決めた際、生物だけでなく環境分野や薬学・遺伝子工学など幅広く生命について学ぶことが出来、また高校では履修していなかった物理も学ぶことが出来る大学が良いと考え、本大学へ進学しました。

 元々パソコンが好きで、1年次で配属されるゼミは情報科学の担当である森河良太先生の下について物理に関する本を他のゼミ生と共に読んでレジュメを作成し発表していました。4年次もそのまま生命物理科学研究室に進み、プログラミングや細胞・タンパク質について学びながら研究活動を行っています。

坂本 彩香さん

 3年間で一番楽しかった授業は情報科学Ⅱです。この授業では、基本的なパソコンの扱いの他に、少し踏み込んだプログラミングやグラフへの出力などを講義として聞くだけでなく実践して行うことが出来、生命科学への情報科学からのアプローチに役立つ技術や考え方を養うことが出来ました。

 実習ではPCR法という、遺伝子の複製や電気泳動、ゲルによる検出を行う実験がとても面白かったです。授業で習う実験手法を実際に自分達の手で行うことによって、その方法や操作の意味を深く理解し、生命科学を研究する者としての礎を築くことが出来たと思います。

 現在は就職活動を行っており、CRO企業から内定を頂きました。来年からは統計解析職として治験データの解析を行い、医療の発展や安全性を担保する仕事の一端を担っていきます。 (2015年6月記)

遠谷 修平さん

成長することのできる研究生活

遠谷 修平さん (都立小平南高等学校出身)
修士1年 (分子生物化学研究室)

遠谷 修平さん

 人の命に関わる仕事をしていた家族を見てきた私は、理系科目が好きだったこともあって、生物学、特に医療などに関わることを学びたいと思い、生命科学部への進学を希望しました。数ある生命科学部の中でも、医学や薬学について学ぶことができるということ、また日本で初めに設立された生命科学部であるということから、本学の生命科学部への進学を希望しました。

 学部では、医学や薬学のみでなく、理学、農学、工学といった様々な分野に関する講義を受けることができ、一つの分野にとらわれることなく、関心の幅を広げることが出来たと思います。また、学部1年次からの学生実習では、様々な実験を通して、学部4年次の卒業研究、現在の大学院での研究を進める上での基本的な技術を学ぶことができました。

遠谷 修平さん

 私は現在、本学の大学院へ進学し、モデル生物として有名な線虫 C.elegans を用いて、老化の制御メカニズムについて研究を行っています。老化という現象を止めることはできません。しかし、そのメカニズムを知ることにより、健康に年を取っていく、ヘルシーエイジングにつながると考え研究を行なっています。

 大学院は指示通りに実験を行なうのではなく、研究を行う上で自ら考え行動する力、研究内容や考えを伝える力など、社会に出て行く上でも重要な力が必要とされており、自らの成長を促すことの出来る場です。大学院生活の中でこれらの力を研鑽し、社会に貢献できるような人間に成長していければと思います。(2015年10月記)

遠谷 修平さん

東薬での大学生活を振り返って

峯岸季実子さん (横浜市立戸塚高校出身)
学部4年 (分子細胞生物学研究室)

遠谷 修平さん

 中学生の頃からヒトの病気や生命について興味があり、将来は医療に関わる仕事につきたいと考えていました。進路を決める際に様々な学部がある中で、生物、化学、物理学と幅広い知識を用いて生命の仕組みを学ぶ事が出来る生命科学部にとても魅力を感じました。本学を選んだ理由は薬科大学ならではのヒトの病気に関する授業や研究室が数多くあり、生命科学部として歴史があるからです。 授業では今まで学んだことよりもさらに深い知識を数多く得ることができ、やりがいのある毎日でした。1年生の後期から始まった生命科学実習では失敗することも沢山ありましたが、高校生の時とは違う本格的な実験ができることが毎週楽しみでした。これらの実験やレポートを通して身につけた物事を多面的に考える力は研究室に配属された今も役に立っています。

遠谷 修平さん

 私は現在、分子細胞生物学研究室でがん細胞が浸潤転移する際に分泌される酵素を運搬するタンパク質について研究しています。実験は上手くいくときもありますが、予想と反する結果になるときもあります。それでも根気強く、先生や先輩に指導して頂きながらどうしてそうなるのか理由を考え、毎日実験をしています。

 春からはCRAとして新薬の臨床開発に携わることになります。昔から夢だった医療に関わる仕事ができる事の喜びと、社会人になるという不安がありますが、新薬を待ち望む患者様に一日でも早く薬を届けたいです。そのためにこの4年間で培った考える力や忍耐を活かし社会貢献したいと考えています。(2015年9月記)

徳富 夏樹さん

東薬で得た経験と思い出

徳富 夏樹さん (暁星国際学園出身)
学部4年 (分子細胞生物学研究室)

徳富 夏樹さん

 三年ほど前、良き縁があり、本学本学部にて学ばせていただく事になりました。

 本学部では、生命科学の領域における人材の育成に向けた極めて合理的なカリキュラム設計がなされていて、第二外国語は通常であれば一年次に2単位を取得して終了し、指導教員のゼミも一年次前期のみで解散し、代わりに化学・生化学・分子生物学の実験を中心とした実習が一年次後期から三年次まで続きます。その生命科学系の講義・実習の充実もさることながら、アメリカやイギリスからネイティブスピーカーの講師を招いて催される少人数制かつ双方向的な英語の授業は、本学生命科学研究科の言語学研究室が監督していて、アカデミズムに近い位置からの学習が可能です。必修かつレポートの未提出が留年に直結する実習は、実験者自身を被験者とするグルコース負荷試験からパソコンを用いたDNA解析まで多種多様であり、生命科学系の実験手技を幅広く学べます。また、教職課程が充実していて、理科の教員免状の取得を目指して学んでいる学生が多いのも、本学部の特徴かもしれません。

徳富 夏樹さん

 僕自身は、三年次までに、英語圏で用いられる生化学や細胞生物学の教科書を原文のまま理解できる程度に英語力を高め、また問題なく実習単位も取得し、僭越ながらそれなりの成績を修める事ができました。また、教職課程は履修しませんでしたが、法学や心理学、経済学など文系科目の単位も取得し、自身の知見を広げる事ができました。特に心理学については脳科学的な視点から心理現象に迫った試みであり、文理融合的な本学部の趣旨に則したものになっていました。

 本学部では、関東甲信越を中心に、日本全国から毎年二百名ほどの学生が、東京の活気と生命科学のロマンを求めて学舎の門をくぐります。その気風は自由奔放で豪気、それでいて人間関係の枝葉を気遣う繊細なものです。学生の多くが友情の力と青春の素晴らしさを信じていて、学部ではそれ以外の事柄がしばしば疎かになってしまいがちです。しかし、協調性を軸にした学生の高い課題解決能力が、国立大学に比肩するといわれる本研究科の研究力を支えているのは間違いなさそうです。自分の足で三年間通い続けた実感と致しましては、この学部ほど本学理念の「ヒューマニズム」が学生の間に息づいているところはありません。

 僕自身の学生生活は特にクラブ活動に打ち込む事もなく、家と学校を行き来するだけのものでしたが、趣味で続けていた資格取得のための勉強が思わぬ成果を挙げ、来年度からの進学先で研究させていただく機会をいただけるに至りました。また、9月のベンゼン池のように平穏だった三年次までの学生生活は、4月の研究室配属を境に堰を切ったように一変し、今では毎日が新しい物語になっています。研究室の皆様は皆温かく、知的であり、ユーモアのセンスに溢れています。研究室を単位として催されるボーリング大会や研究室旅行は、かけがえのない学生生活の思い出になりました。

 最後になりますが、様々な紆余曲折がある中、僕の学生生活を見守ってくださった多くの方々に感謝します。(2015年9月記)

上村諒さん

薬科大学である強み

上村諒さん (東京成徳大学高等学校出身)
学部4年 (生物有機化学研究室)

上村諒さん

 私は大学受験の際、薬を通じて人々に貢献できる職に就きたいという漠然とした思いを持っていました。薬学部という選択肢もあったのですが、薬に対して生命科学という分野からアプローチできることを知り、とても魅力を感じたために本学への進学を決めました。3年次までは生命科学に関する様々な分野を学ぶことができ、卒業研究における研究室選びや就職先を決める際に迷ってしまうこともありました。しかしながら、「迷ってしまう環境」であることは言い換えると様々な分野で活躍できるチャンスでもあると思います。そして卒業研究の研究室選びでは薬の種となる化合物を自らの手で創る有機合成化学にとても興味を感じ、生物有機化学研究室に所属することにしました。現在は抗腫瘍効果を持つとされるクラブバイサイクロンという化合物の不斉全合成達成を目指し日々実験取り組んでいます。実験においてはうまくいかないことの方が多く毎日悩んでしまうことがありますが、先生とディスカッションを重ねたり、自らで文献を調べたりすることで全合成達成のために努力をしています。研究室の生活や部活動など大学生活を通じては「自主的に」目標達成のために努力を重ねるという習慣を身につけることができたと実感しています。

上村諒さん

 卒業後はMR職として製薬企業に勤める予定です。歴史ある薬科大学ということもあり、部活動などの繋がりで製薬企業などに勤める多くのOBの方からお話を頂く機会がありました。そのような「薬科大学」の生命科学部であるからこそ、私の高校生の時からの夢がぶれることなく就職活動をすることができたと感じています。残りの学生生活も人間的に一層の成長を目指して研究活動に邁進し、将来多くの患者さんに貢献できるMRとなれるよう頑張っていきます。(2015年9月記)

石山 俊也 さん

様々な面で成長できる機会が多い研究室です

石山 俊也 さん  (県立岐阜高等学校出身)
学部4年(言語科学研究室)

石山 俊也 さん

 言語科学研究室は生命科学部の中では唯一、研究内容を理系内容にこだわらずに決めることができる研究室です。将来、教育系の仕事を希望していた私にとって、言語を学ぶということは大きく惹かれるものでした。また事前に伺った諸先輩方の研究発表においても、理系英語に関する学術的なものから、街角で目にする標識や風景に対象を向けるという身近なものまで非常に興味深いものばかりでした。研究を通して広い視野を持つことができるのではないかと感じた私は、言語科学研究室に入ることを決めました。

石山 俊也 さん

 研究室では、自分の研究を進めるのと同時に言語の基本について学んでいます。今まで「英語」を「科目」としてしか学習してこなかった私にとって、これは大きな岐路となりました。英語を単純に暗記するものとして考えていましたが、言語という見方から日本語との共通点も多々あり、英語に対する捉え方が大きく変わりました。また英語を学び始めるときからこのような形で触れることができれば…と感じた時でもありました。この経験から、私は自分の卒業研究を「接頭辞」に着目して行うことに決めました。現在は高校の教科書や単語帳、また海外で使われている大学の理系教科書を用いて、接頭辞と単語の関係について研究を進めています。しかし研究を進めていく中で、行き詰まることもあります。この研究室では、論文作成に関わる全て(内容から方針、方向性まで)を自分で決めなくてはいけません。また研究の進捗に関しても、定期的に発表が控えています。発表では論文の土台に関することから、結果の分析について、また準備した資料のまとめ方まで多くの部分で厳しい指導を受けました。また研究では1つ1つが地道な作業から成り立っているため、作業の効率化も大事なポイントになりました。この中で、私は「動くことから始める」「自分で考える」ことの重要さを感じました。目の前にあるものを眺めているだけでは何も変化しませんし、流されるままこなすのでは主体性がありません。これは研究だけでなく、他の様々な場面でも同じことです。現在の研究を通して、「自分で考え動いたこと」が将来の自分の糧になるように、今後も頑張っていきたいと思います。(2014年11月記)

やりたかったことが存分にできる研究環境と支えてくださる先生や仲間がいる

大門 翔平 さん  (北海道出身)
学部4年(生命分析化学研究室)

大門 翔平 さん

 私は、人間の生活環境中に存在する化学物質がどのような振る舞いをするのか、また、人類はどのように化学物質とつきあっていくべきかを探求したいと考えていました。生命科学部では、生命科学ばかりでなく分析化学や食品化学、衛生学、薬理学など多様な学問領域を学ぶことができます。4年次の卒業研究では化学分析と環境衛生分野についてさらに深く学びたいと考え、「首都圏郊外住宅地における燃焼生成物質の濃度測定と起源推定」をテーマとして日々研究に取り組んでいます。自分がやりたかったことが存分にできる研究環境とそれを支えてくださる先生や仲間がいることが生命科学部の魅力だと思います。(2014年11月記)

大門 翔平 さん
三井 淳也 さん

生物、化学、教職、そして物理

三井 淳也 さん  (桐蔭学園高等学校出身)
修士1年(生命物理科学研究室)

三井 淳也 さん

 私は高校生の頃は理数系が得意だったことから、なんとなく理系だろうな、と考えていました。しかし、ちょうどその頃に、現在ではノーベル賞を受賞する要因となったiPS細胞についての論文が発表され、ニュースでよく見るようになり、そこから生命科学という分野を強く意識するようになりました。

 その後、生命科学という分野を調べていくうちに、科学を使って生命を解き明かしていく、という生命科学の魅力に惹かれ、生命科学部をいち早く設立し、薬学部の歴史もある東京薬科大学に進学を決めました。

 両親が教員をしていたということもあり、大学では教職のカリキュラムを受講しました。教職の授業では、実際に教育の現場で起こった事案をもとにケーススタディを行うなど、教師になる際には非常に有用な勉強をしました。また、自分の考えを素早くまとめ、短時間で小論文を書き上げるという、教師になる以外の道でもとても有用なスキルを身につけることができました。

三井 淳也 さん

 通常の授業では、生物や化学の中心に生命科学の知識を学びました。天然物から特定の物質を行うことや、がんの治療に関する研究をはじめとし、様々な興味深い研究について学ぶことができました。その中で私は、大学の中では少し毛色の違う分野である、生命物理科学に興味を持ちました。生命物理科学は生命現象を物理の式を用いて表し、主にコンピュータシミュレーションを用いて研究を行うものです。コンピュータシミュレーションというと、なんとなく大仰でものすごく難しいものだという認識がありました。しかし、実際に触れてみると中学、高校で学んだ物理、数学の知識、知恵を積み重ねて式を構築するものでした。コンピュータはあくまでその式を解き、答えを出している、ということを体感することができました。そのような体験から、生命物科学がとても興味深く感じられ、4年時に所属する研究室に生命物理科学研究室を選び、その研究を続けたいと思い、大学院の進学も決意しました。

 大学院では、流体力学を用いたバクテリアの運動の研究を行っています。その研究を通じて物理、生物の知識を深めるとともに、プログラミングの手法、技法に慣れ、その能力を高めたいと考えています。(2014年8月記)

宮川 直浩 さん

新薬を創りたい

宮川 直浩 さん  (県立新潟高等学校出身)
修士1年(生物有機化学研究室)

宮川 直浩 さん

 私は大学受験の際に自分は何をやりたいのか、将来どのような職業に就きたいのか、とても迷っていました。

そんな時、東京薬科大学生命科学部を知りました。本大学の生命科学部では有機化学、生化学、遺伝子学、など多岐にわたる分野の学問を学べることができると感じました。高校から化学や生物が好きで大学進学なら理系と漠然と考えていた私にとっては魅力的だったので入学を決めました。

宮川 直浩 さん

 入学後、学部生の時に様々な分野の学問を学んでいく中で私は有機合成化学に興味を抱きました。なぜなら有機合成化学は新薬など新しいものをつくり出す”ものづくり”であることに魅力を感じたからです。そこで私は4年次の研究室配属に生物有機化学研究室を選びました。研究室で実際に実験をしていくとやはり有機合成化学はものづくりをしている実感が他の分野に比べ強いと感じました。

 現在私は、白血病細胞に効果があるとされる天然物である(–)-lapidilectine Bという化合物の不斉全合成研究を行っています。毎日の実験ではうまく行かないことの方が多いですが、教員の方々のサポートもあり問題点を見つけ解決することで実験を進めていっています。今後はさらに知識的にも人間的にも成長し、(–)-lapidilectine Bの不斉全合成を達成したいと思います。(2014年10月記)

立石 睦実 さん

興味を持ったことを追及する

立石 睦実 さん  (岡山県立津山高等学校出身)
学部4年(分子細胞生物学研究室)

立石 睦実 さん

 私は高校生のとき、医療や生命のことに興味を持ち、それらについて幅広く学ぶことができる生命科学部に進路を決めました。その中でも日本で最初に生命科学部を設立した大学である東京薬科大学を選びました。実際に入学してみると医学、理学だけでなく、薬学、工学、農学といった様々な分野の講義を受講することができ、とても満足しています。特に分子細胞生物学の講義で生物の最小単位である細胞について興味を持ち、科学英語の授業で行った細胞に関する論文の輪読で自分もこのような実験をしてみたいと思うようになりました。一年次から行われる生命科学実習では、基礎的な技能を身につけながら生命現象について学ぶことができます。最初はわからないことばかりで戸惑いましたが、取り組んでいるうちに少しずつ内容を理解することができ、思うように結果がでなかった場合でも友達と話し合い、考察する力が身に付いたと思います。

立石 睦実 さん

 これらの講義や実習を通して、細胞活動を支える多様で複雑な仕組みをもっと知りたいと思い、現在私は分子細胞生物学研究室に所属して、ゴルジ体から細胞膜へのタンパク質輸送に働く輸送小胞の形成と移動の分子メカニズムについての研究を行っています。研究は決して楽なことばかりではありませんが、諦めず挑戦することで自分の思った通りの結果がでると大きな達成感を味わうことができます。

 春からは大学院へと進学し、本学部で学んだ知識や経験を生かすことで一人前の研究者として成長していきたいです。(2014年9月記)

和出 沙弥香 さん

受験から現在に至るまで

和出 沙弥香 さん  (私立浦和ルーテル学院高等学校出身)
学部4年(生命物理科学研究室)

和出 沙弥香 さん

 私が本大学を受験しようと思ったのは高校3年生の夏、本大学の研究実習に参加した事がきっかけとなりました。それまでの私は、漠然とした再生医療への興味や生物への関心を抱いてはいましたが、趣味であった絵を描きポスター賞を頂いたり、フルートでジャズセッションに参加したりと充実した高校生活を過ごしていました。

 当時の私にとってこの研究実習は、初めて扱う機械や器具を用いて実験するだけでなく、大勢の前で実験結果や考察を述べる初めての機会でもありました。こうした経験を経たことと、本大学がもつ医療・生物・化学など様々な方面から研究に取り組むと言う特色に強く惹かれ、私は受験を決心致しました。

和出 沙弥香 さん

 本大学に入ってからは授業を通して幅広い知識を得る事ができました。中でも私が最も興味を惹かれたのは情報科学Ⅱの授業で行ったプログラミングでした。受験が終わってからホームページを作る機会がありパソコンには慣れ親しんでおりましたが、プログラミングを行ったのは初めてでした。プログラムでパソコンを動かすと言う面白さにとても影響を受けたのを覚えています。

 この様な経緯を経て3年生になり、興味のあったプログラムを扱う現在の研究室に特演生として通う事を決めました。特演では英語の文献解釈及びプログラムの基礎を学ぶ事に励みました。それにより生命物理への興味と更なるプログラムについて学びたいという思いが一層強まり、本研究室への配属を希望致しました。

 現在私はコンピューターを用いたソフトマターシミュレーションの研究に携わるべく、先生や先輩方にご指導を戴き日々勉学に勤しむ生活を送っております。今後は修士進学に向けて、専門的な知識を蓄えつつ研究に励み、更にはITパスポート等の情報系資格の取得にも努力を重ねて行きたいと思っています。

(2014年4月記)

山口 智大 さん

様々な知識、経験を得ることができます

山口 智大 さん  (都立町田高等学校出身)
修士2年(生物情報科学研究室)

山口 智大 さん

 私は高校生の時、生物の授業で遺伝子やタンパク質に興味を持ち、それらを通して病気の発症メカニズムや食品の機能性について学びたいと思い、進学先に生命科学部を選びました。本学に進学した理由は、数ある生命科学部の中でもパイオニアの存在なので、他大学より深く学べ、研究室や研究設備が充実しているからです。

 実際に進学してから、授業や実習で、生化学や有機化学、物理学など様々な分野を幅広く学ぶことができました。時には外部の先生が来て最新の研究内容について授業することもあり、新たな刺激を受けました。私の印象に特に残った授業は創薬全般について学べる「医薬シーズ利用学」です。また、学業以外では、ワンダーフォーゲル部に所属し、日本各地の山を登る有意義な経験ができました。

山口 智大 さん

 現在、大学院では、ミルクに含まれるタンパク質の1つであるラクトフェリンについて研究しています。ラクトフェリンは、貧血の予防効果などが知られているタンパク質です。しかし、その作用メカニズムについては未だ解明されていません。ラクトフェリンは、鉄イオンと結合して構造変化することが報告されています。このことが作用メカニズムに関与するのではないかと考え、研究を進めています。研究の流れは、高エネルギー加速器研究機構に行き、鉄イオンと結合したラクトフェリンの構造をSAXSという方法で測定し、測定データを研究室のパソコンで解析することです。修士論文で1つの成果としてまとめられるよう、尽力しています。また、研究室では、セミナーや勉強会でドラッグデザインについても学んでおり、研究に活かしています。

 来年度からは、重工業メーカー向けにシステム開発を行っているIT企業で働く予定です。生命科学との関わりが薄い業界ですが、研究で培ったITスキルや問題解決力を生かして頑張ります。(2014年10月記)

吉江 敏洋 さん

いろいろな科学を学んで

吉江 敏洋 さん  (都立東大和南高等学校出身)
修士1年(生物有機化学研究室)

吉江 敏洋 さん

 医療、生命に関わる仕事がしたいという、漠然としたイメージを持っていた私は広範囲な専門知識を学ぶことができる東京薬科大学の生命科学部に入学しました。化学や生物学などの基礎学問から専門科学、実習を通じたより高度な科学を学べるカリキュラムにより3年間で様々な学問や研究の一端に触れました。

吉江 敏洋 さん

 そして、私は有機合成化学の魅力に引かれ、生物有機化学研究室での卒論研究を希望しました。有機合成とは単純な有機化合物から官能基変換やC-C結合の形成などの手法を組み合わせてより複雑な化合物を合成する学問であり、創薬などにおいて重要な役割を果たします。私は生物活性を有することが期待される天然有機化合物の初の全合成を目指した研究を行っています。研究の道のりは平坦でなく様々な問題が出てきて悩むこともあります。しかしながら、この問題を解決しようとすることで自ら考える力を養うことができ、実際に解決することができたときは研究の達成感を味わうことができます。

 また、セミナーや先生方とのディスカッションを行うことで、学問的な知識を高めるだけでなく、対話力を高めることに役立っていると感じています。私は1年間卒論研究を行った結果、さらに有機合成化学の魅力にひかれ、修士課程進学後も引き続き世界初の全合成を目指し日々研究を行っています。(2014年10月掲載)

中村 知世 さん

将来は培った専門知識を生かして活躍したいです

中村 知世 さん  (埼玉県立熊谷女子高等学校出身)
学部4年(生命分析化学研究室)

 4年間で学んだことは、興味をもって学ぶことの大切さ。生命科学部では有機化学や生化学などの基礎となる分野から、医科学、薬理学、微生物学等の専門的な分野まで、生命に関わるあらゆる分野の講義を受講出来ます。それらの多彩な講義で学び、生命科学における広い視野を身につけた上で、4年次の卒業研究において、実際に自分の興味を突き詰めることが出来るのが、本学部の魅力だと感じています。

 卒論テーマは「生細胞組織の新規分析法の開発」。答えのわからない中で、試行錯誤を繰り返す卒業研究は、これまでにない経験ですが、講義で身につけた知識や実習での経験が大きな支えになっています。卒業後は本学の大学院へと進み、さらに深くこの研究を突き詰めていきたいと考えています。将来は培った専門知識を生かして、研究者として活躍していけたらと思います。(2014年10月掲載)

米倉 太郎 さん

東京薬科大学での歩み方、その一例

米倉 太郎 さん  (都立新宿高等学校出身)
学部4年(分子神経科学研究室)

米倉 太郎 さん

 私が本学生命科学部を選んだ理由のひとつは、化学、生物、物理などの理系科目を広く深く学べる点です。この大学では1年次から2年次までは幅広い科目を履修していくと共に、毎日学んでいることのフィードバックとして、毎週、生命科学実習を行います。また実習を行うことで、日々の学習の理解につながっていきます。

 3年次には様々な科目から選択して、授業を取ることになるので、1,2年次に興味を持った分野に対して、より深い内容の授業を学ぶことができます。また、1,2年次の生命科学実習で学んだ基礎技術を用いて、応用的・専門的な実習に取り組みます。また、丸一日実習に当てられる日がありますので、その日は実習のみに専念できます。私は授業よりも実習の方が好きだったので、このように実験のみの日があることは大変うれしかったです。

米倉 太郎 さん

 そして4年次になると、各々研究室に所属し、今まで学んだことを基に、専門性の高い内容の研究を1年間かけて行います。本大学生命科学部には情報系、生物系、化学系など多種多様な研究室があるので選択する際には非常に頭を悩ませました。そして研究室に配属されてからは大学での生活も大きく変化し、今では1日のほぼ全ての時間、研究室で過ごしています。

 現在、私はショウジョウバエを用いて色覚の研究をしています。ヒトやショウジョウバエ、その他の動物においても、眼には色に対する光受容体の種類は数える程しか存在しません。しかし何千何万もの色を識別できること(ヒトには約750万色もの色が見えると言われています)、その現象・仕組みに対して、とても興味を持っています。研究は未だに答えが出ていないことに対して挑戦していく事ですので、大変難しい事ですがとてもやりがいを感じます。私はこれからもこの研究を続けていきたいと思ったので、本大学大学院への進学を決めました。

 また、研究室では、研究一辺倒ではなく、ボウリング大会、ソフトボール大会、BBQ、研究室旅行など、様々なイベントが行われています。そのため、この4月からの半年間(10月現在)はおそらくこれまでの大学3年間より、相当、密度の高い時間を過ごしている気さえします。

 これからも、研究の成果が出せるように毎日努力を積み重ね、精進し、悔いのない大学生活を送っていきたいと思います。

(2014年10月掲載)

小関 未来 さん

大学4年間を振り返って

小関 未来 さん  (私立金城学院高等学校出身)
学部4年(分子細胞生物学研究室)

 幼い頃の体験から将来は命に関わる仕事に就きたいと思うようになりました。そこで、医療や生命現象について幅広く学ぶことの出来る大学への進路を考えていた ため、本大学の生命科学部への進学を決めました。

 本大学の生命科学部を選んだ理由として2点あります。1点目は、生命科学部でありながら医学や薬学につい て専門的に学ぶことができることです。中でも、現役の医師の先生の授業を受けられたことはとても良い経験になりました。2点目は、自分の将来について多く の選択肢の中から考えられることです。本大学は高い進路率であり、就職と大学院進学の2つの選択肢があることが当時、まだ将来が不明確であった高校3年次 の自分自身にはとても魅力的でした。

 4年生の研究室配属では、動物細胞での一連の連続した酵素反応と生体内での物質及びエネルギーの流れについて興味が あったため、分子細胞生物学研究室に進みました。3年次までの実習とは違い、自分のテーマを持ち、実験と向き合うことで改めて基礎研究の大切さを実感しま した。

 私自身は、春から外資系製薬メーカーのMR職として社会人としての新たなスタートを踏み出します。大学で学んだ医学、薬学の知識を活かして医療に携 わる一員として社会に貢献していきたいと思います。(2014年10月掲載)

飯塚 美帆 さん

考える力が身についた大学生活

飯塚 美帆 さん  (茨城県立下妻第一高等学校出身)
学部4年(分子生物化学研究室)

飯塚 美帆 さん

 体の中で起こっている現象から日用品などの身近なものまで、自分の周りには化学現象があふれていることが、高校生の私にとってとても興味深く、大学では、化学とその周辺分野を学びたいと思っていました。

 私が本学の生命科学部を受験しようと思った理由は2つあります。まず、化学や生物そして物理と広く学べること。興味の中心である化学のみならず、様々な分野を学ぶことで総合的な視点で化学現象を捉えられることが出来ると思ったからです。次に、研究活動が活発であること。研究にアツい先生が多いことを本学の卒業生である先輩から聞き、そのような先生方のもとで研究がしたいと思いました。

飯塚 美帆 さん

 数ある魅力的な授業のうち、最も印象に残っているのは有機化学です。高校の有機化学は覚えることが中心でしたが、「なぜ、この反応が起こるのか。」この、「なぜ?」という点を中心に学ぶ大学の有機化学は全く別物でとても苦戦しながら問題を解いていた思い出があります。しかしながら、これを通して「なぜ?どのように?」を常に考える習慣ができたように思います。

 普段飲んでいる飲料に含まれているカフェインを純粋な化合物として単離し、目で確認できることが面白いと感じた3年次の実習をきっかけとし、分子生物化学研究室を希望しました。現在は、ブラジル産の植物から生理活性を有する新たな分子を単離することを目的とした研究をしています。3年生までの実習書に沿って行う実験とは違って、どうやって研究を進めていくか?結果から何が言えるか?を考えなければならず、これまでにない経験で勉強不足の自分を実感しています。ですが、これを「考える力」を身に付ける絶好の機会として捉え、日々研究をしています。

 私は来年度から生命科学とは離れた分野で働くことになりますが、本学で学んだ「考える力」を活かせると信じ、これからの社会人生活を送っていきたいと思います。(2014年8月記)

小澤 愛 さん

小さな興味から本格的な研究へ

小澤 愛 さん (私立十文字学園高等学校出身)
修士1年 (生命物理科学研究室)

小澤 愛 さん

 私は小学生の頃から薬草に興味があり、本や図鑑を買って読んでいました。それをきっかけに薬や病気について深く学びたいと思い、本学へ進学することを決意しました。本学では理系科目の基礎的な内容から、薬理、疾患などの専門的な分野まで幅広く且つ深く学ぶことができます。さらに、130年を超える歴史があると同時に、生命科学部は日本で最も歴史があるため、学業や研究に取り組むための設備や環境が充実しているという点も魅力を感じました。

 3年間の生命科学実習の中で特に印象に残っているのは、タンパク質の立体構造をコンピューター上で観察したことです。肉眼では見ることのできないタンパクの構造を画面に映し出したとき、その構造の美しさにとても惹かれました。それをきっかけに、私はコンピューターシミュレーションに興味を持ち、生命物理科学研究室に所属することになりました。4年生では自分の興味のあるテーマに絞って研究することができるため、とても濃い学習ができました。また、4年生で研究室旅行を企画し、バーベキューをしたり花火をしたりと、研究以外の部分でも充実した1年を過ごすことが出来ました。

小澤 愛 さん

 私は現在、水晶体に存在するタンパクの1つであるγS-crystallinの研究を行っています。私がこのタンパクを研究のテーマに選んだ理由は2つあります。まず1つめ目は、水晶体が人体において数少ない透明の組織であるという点に、生物の神秘を感じたからです。そして2つ目は、水晶体のタンパクは一生を通して新しい細胞に入れ替わらないという点に興味が湧いたからです。これを知ったとき、生物は生まれてから死ぬまで同じ細胞で景色を見ているのだと思うと、とても衝撃でした。このことから、今後は眼の疾患に関連した研究がしたいと思い現在に至ります。

 今後、より深く踏み込んだ内容のシミュレーションを行いながら、タンパクの凝集のメカニズムや、白内障発症のメカニズムについてより理解が深められたらと思います。(2014年4月記)