卒業生メッセージ

大学で習得したものを実践的な場所で活かしたいと思っています

木下 健司 さん

平成15年3月 環境生命科学科(現応用生命科学科)卒業(環境動態化学研究室)
平成20年3月大学院博士後期課程修了 博士(生命科学)(環境動態化学研究室)
地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター 勤務

 現在勤務している東京都立産業技術研究センターは中小企業への技術支援を目的としている機関です。皆さんが普段使われている、あるいは目にしている様々な製品や部品はあらゆる信頼性試験や耐久性試験を潜り抜けたものだと考えられます。製品開発や品質証明の他、異物混入等のクレーム対策、品質管理や故障解析には高額な装置が必要となることがあり、会社自身で対応することが困難となります。そのような場合にセンターの所有する機器を利用して頂いたり、技術相談や試験依頼を行っております。私自身も日々、主に中小企業で働く方々からの技術相談への対応や依頼された試験に従事しています。それまではほとんど意識することがなかったのですが、例えば真夏の炎天下の時期を過ぎても退色していない塗装を見て感心するなど、今は街を歩いていても物の見え方が変わるようになりました。

 進学のきっかけは、「生命科学」という響きに惹かれたこともありますが、元々関心のあった環境汚染物質について学びたいということがありました。その後研究室ではダイオキシンの簡易分析法や化学兵器に関係するヒ素化合物の環境中での挙動をテーマとして研究しました。大学生活は勉強やクラブ活動に楽しく充実した時期でしたが、特に研究室に入ってからは先生方をはじめ様々な人と接する機会にも恵まれ、様々な経験をさせて頂きました。当時毎日のように見ていた11階の研究室から見える夜景も懐かしく感じます。大学を出た後は習得したものを実践的な場所で活かしたいという思いがあり、縁あって現在の仕事へ就くこととなりました。現在携わっている研究や業務における対象は工業製品や材料が中心となり、相談内容も多岐にわたりますので、新たに勉強しなければならないことも多いですが、そのベースとなる考え方には、大学時代に細胞培養や動物実験から機器分析まで幅広く学ぶことで得られた経験や知識が活かせていることを、これまでに1000を超える試験に対応するなかで実感しています。