卒業生メッセージ

小林 功 さん

カイコにおける大量発現系や遺伝子発現抑制法の研究に携わっています

平成15年 大学院博士課程修了 (環境応答生物学、現環境応答植物学研究室)
独立行政法人農業生物資源研究所  勤務

 私が高校3年生のとき、東薬大に新学部として生命科学部が開設されることを知りました。環境と生命というキーワードからくる漠然としたイメージしかありませんでしたが、以前から、自然に非常に興味があり、また大小問わず生き物が好きということもあって、生命科学部の環境生命科学科(現応用生命科学科)を受験することにしました。幸運にも合格することができ、生命科学部の1期生としてキャンパスライフをスタートすることができました。大学4年生のとき、環境汚染に関わる研究をしたいと思い、環境応答生物学研究室(現環境応答植物学研究室)で研究生活をスタートさせました。私が担当した研究テーマは、難しい反面、非常に面白い内容だったため、学部4年生から博士課程修了まで同じ研究を続けました。研究を遂行するにあたり、新しい技術を習得する必要があり、博士課程の3年間は、帝京大学医学部八王子キャンパスにて、本格的に藻類の遺伝子工学を学びました。

 卒業後、(独)農業生物資源研究所においてカイコの研究に従事することになりました。この研究所は、農業分野に関する生命科学研究の拠点となっており、農作物や家畜の生産性の向上や農業生物を利用した新たな産業の開発を目標にしています。私は、その目標の達成に欠かすことのできない技術として、カイコにおける大量発現系や遺伝子発現抑制法、それと遺伝子破壊法の研究に携わっています。このような技術を用いて共同研究を積極的に進めており、現在、最も力を入れている研究は、リソソーム病の治療薬になるヒトのカテプシンAの生産です。この研究は徳島大学と共同して行っており、この成果を社会へ貢献できるように日々頑張っています。

 藻類からカイコへと大きく研究対象が変わりましたが、どちらも生命科学の研究であり、実験手法も共通したところがたくさんあります。また、私は生き物が好きです。そのようなことから、スムーズにカイコの研究に移行することができたのではないかと考えています。大学時代に苦労したことや先生方とのディスカッションなどで培ったことが現在の仕事にも役立っています。