在学生の声

林 泰平 さん

「夢は藻類の脂質からココアバターを作ること。」 食用油やバイオ燃料の原料に利用される脂質に注目し、幅広く研究しています。

修士課程1年(環境応答植物学研究室)

 高校時代に環境破壊や地球温暖化のニュースを耳にしたのをきっかけに、環境問題や生態学を学びたいと思い、応用生命科学科を選びました。この学科の魅力はすべての生物を素材に、生態学やエネルギー工学、微生物利用学など幅広く学べること。生物好きにはたまらない学科です。私の研究テーマは、緑藻を用いたトリアシルグリセロール(TG)の蓄積と解析。TGは食用油やバイオディーゼル燃料の原料として利用される脂質で、現在はTGに結合する脂肪酸の質を操作する研究に着手しています。

 まだ注目されていない分野ですが、操作が可能になれば油の質を目的に合わせて選ぶことができます。興味があるのはTGからココアバターを作ること。カカオ不足の解消にもなり、脂肪酸の質を変えてチョコレートの口溶けをより滑らかにしたり、逆に溶けにくくしたりできるのではないかと考えています。

 都筑先生からは、実験のたびに「それがわかると世界がどう変わるの?」と問いかけられます。おかげで常に世界へ視野を広げて研究することの大切さを教えられました。

 

(都筑 幹夫 教授 からのメッセージ)
 応用生命科学科では、すべての生物に共通の生命活動の分野と、バイオの力を使ってエネルギーや環境、食、医薬などに役立てる応用の分野、その両方を勉強していきます。動物や植物、微生物などさまざまな生物を対象として生き物の視点を学び、理解したことを社会に還元していく。それがこの学科の醍醐味です。現在は、さまざまな産業分野で生命科学の考え方が必要とされる段階に来ています。たとえばロボットが介護に利用されるように、工学や物理化学の分野が生命科学を通して人間や動物、自然につながり始めているのです。卒業生のなかには、研究に携わる人はもちろんのこと、JAXAの一員として宇宙での生物実験に関わる人、ビルの緑化に取り組む人、遺伝子関係のベンチャー企業への融資に携わる人などもいて、幅広い分野で活躍しています。

 生物に限らず、いろいろな分野に興味を持つ人に学んでほしいですね。

 林さんはとてもアクティブに実験に取り組む学生です。コツコツと積み重ねる姿勢を大切にし、さらに視野を広げていけば、きっといろいろなチャンスに巡り会うと思います。